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2006年6月26日 (月)

6/26の熊本県における豪雨災害

200606262224h 6月26日未明から,九州西部を中心にやや強い雨が断続的に降っています.06時には熊本(地方気象台)で84mm,益城(熊本空港)で105mmが降りました.益城は統計値が1年しかないので直接比較できませんが,熊本県内の気象庁アメダス観測所では,観測開始(1979年)以降,1時間降水量が100mm以上の記録は過去2回ですから,この地域としてもやや強い雨が降ったと言えます.

この結果,熊本県には記録的短時間大雨情報が発表されました.記録的短時間大雨情報は,気象庁HPの説明では「大雨警報が発表されている時に、数年に1回程度発生する激しい短時間の大雨を観測、または解析したことを発表する情報。」とあります. 大雨警報が出て,記録的短時間大雨情報が出され,さらに「過去数年間でもっとも土砂災害の危険性が高まっている」という情報までが出される状態になると,豪雨災害に関してはきわめて危険な状況になっていると考えなければなりません.このあたり,詳しくは拙著

地域防災のための水文・気象情報活用の手引き 2005年版 

をご覧ください.

26日のケースでは,1時間などの短時間降水量は激しかったのですが,幸いと言うべきか,24時間降水量など,少し長い時間の降水量がそれほど大きくなっていません.26日21時現在,統計期間が20年以上とれるアメダス観測所で,24時間降水量の最大値を更新した観測所は1カ所もありません.報道等で,「降り始めからの降水量」として,5,6日間の降水量を用いて,大きな値(500mm以上)を挙げ,ものすごい雨が降っているかのような伝え方をしている事例を目にしましたが,あまり適当だとは思えません.たとえば26日21時現在,熊本(熊本市)の24時間降水量は172mm,甲佐で213mmです.しかし,これらは,それぞれの観測所における1979年以降の上位3位にも満たない値です.

ただ,だからたいしたことはないというわけではありません.九州西部では断続的に豪雨が続いています.今のところ,雨域の移動速度が速く,同じ場所で数時間にわたって豪雨が生じる状況になっていませんが,今後も同様な状況が続くかはわかりません.もっとも簡単な目安となるのは,それぞれの地域における過去の豪雨の記録でしょう.しばらくは,現地の状況も含めたあらゆる情報を用いて,警戒を続けなければならないと思います.

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