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2007年1月13日 (土)

津波警報・注意報解除のタイミング

1月13日13時24分ころ,千島沖を震源とする地震が発生し,13時36分,北海道太平洋沿岸東部とオホーツク海沿岸に津波警報が発表され(他に津波注意報発表地区あり),13時37分に,北海道太平洋沿岸東部とオホーツク海沿岸の予想される津波の高さが1mと発表されました.

11月15日の地震津波とほぼ同様の地域に津波警報,津波注意報が発表されました.一部の地域には避難勧告も出されました.

津波警報,津波注意報がすべて解除されたのは,13日22時10分,最初の津波警報発表から約9時間後となりました.

実際に観測されている津波が0.1mとか0.2mで,実害がないのだから早く解除すべきだ,という意見も出てくるかもしれません.これも無理もないことです.災害に関する警告情報は,「解除」のタイミングが非常に難しいものです.津波注意報が「解除」された後に,0.1m,0.2mでも津波が観測されれば,これはこれでまた「なぜ注意報解除を急いだのか」との批判が出ます.

「観測された津波の高さ」として発表される値は,あくまでも各地にある験潮所の観測値です.験潮所は,せいぜい各県の沿岸部に数箇所程度の密度しかありません.局所的にもう少し大きな津波が到達している可能性は否定できません.残念ながら自然現象である津波を,われわれはそれほど高い空間分解能で把握しているわけではありません.最後は情報利用者側の判断となりますが,情報発信者側としては,念のため,安全側の判断をするというのが,現在も,これからも,基本的な姿勢にならざるを得ないでしょう.

しかし,津波に対応した「避難場所」は,単なる山の斜面などであることも少なくありません.このような場所に,昼間から夜までとどまっていることも現実的ではないでしょう.津波注意報の発表が長期化した場合(あるいは避難勧告が長引いた場合),どのようにするか,ということも考えておかなければいけないのかもしれません.

なお,いまさらですが,「津波警報・津波注意報が発表される」ということと,「避難勧告が出される」ということは,まったく別のことです.「津波警報・津波注意報」は気象庁が発表する「津波が来るかもしれません」という情報であり,「避難勧告」は市町村によって出される,「避難してください」という情報です.津波警報が出ても,避難勧告が出るとは限りません.そして,最終的に避難するかどうかを決めるのはこれらの情報利用者自身です.

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