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2007年2月28日 (水)

土木学会東北支部技術研究発表会

今週末3月3日に,山形大学において,平成18年度土木学会東北支部技術研究発表会が開催されます.

http://www.jsce.or.jp/branch/tohoku/info/meeting.html

牛山は,「市町村規模による豪雨災害情報活用状況の相違について」のタイトルで口頭発表する予定です.概要集を下記に公開しました.

http://disaster-i.la.coocan.jp/notes/20070303_2071.pdf

この発表は,けっして市町村の防災体制について批判的な主張を行うものではありません.防災の実務対応について,市町村に過重な負担がかかっている現状をなんとかできないものか,との考えにもとづくものです.

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2007年2月23日 (金)

要援護者支援についての現地視察

少し時間が経ってしまいましたが,2月19日に,岩手県社会福祉協会による「地域のつながりで進める防災に強いまちづくり検討会」の活動として,宮城県石巻市の災害時要援護者支援に関しての現地視察に参加してきました.

「石巻市災害時要援護者避難対策推進協議会」による,「石巻市災害時要援護者避難支援プラン」などの取り組みについてお話を伺いました.要援護者支援という言葉が載っていることからもわかりますように,これは社会福祉関係部署・組織による,地域での防災に関する取り組みです.いわゆる自主防災組織などは,防災担当部署・組織によって推進されている取り組みであり,これとはまた別です.

内容的には,民生委員らの訪問活動等を通じて要援護者を把握し,家族・本人の同意を得て台帳を作成し,要援護者1人につき2人の支援者を決める,といったことが骨子でした.要援護者は必ずしも高齢者・障害者に限定せず,「自力で避難することに支障が生じるおそれのある」人としているようです.

Dscf0198s 写真は,取り組み例の一つとして紹介されていた同市八幡町地区.旧北上川沿いの無堤区間(北上川は放水路が存在するので,この地区で特別に治水事業が遅れているということはありません)で,2002年の水害などをきっかけとして,要援護者の把握,緊急時の声掛けなどの活動が進められているそうです.

さまざまなところで,様々な方法で「地域の防災力向上」のための取り組みが行われつつあることを実感しています.縦割りでバラバラに取り組まれている,と批判することはたやすいですが,絶対に正しい解はないのですから,長い長い試行錯誤が続いて行く状態でよいのだと思っています.ただ,気をつけるべき事は,「間違ったこと,かえって被害を誘発するようなこと」をしないようにする,ということだと思っています.

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2007年2月21日 (水)

土砂災害警戒情報説明会

岩手県では,3月1日から「土砂災害警戒情報」が発表されることになりました.以下,報道による紹介.

岩手日報
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20070217_2
毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070217-00000048-mailo-l03

これに伴い,昨日2月20日に,岩手県と盛岡地方気象台により,岩手県内各市町村防災担当者を対象とした説明会が行われました.牛山は,この説明会に出席させていただき,補足説明をさせていただきました.その際に使用した資料を下記に置きました.

土砂災害警戒情報についてのコメント
http://disaster-i.la.coocan.jp/notes/20070220.pdf

特に強調しておきたいのは,つぎのことです.

  • 5kmとか1kmのメッシュで情報が出てきても,その最小解像度で情報を見ないでください.数字を細かく見過ぎないでください.土砂災害警戒情報に限りませんが,たいていの情報は,最小解像度までの精度を持っていません.たとえば,隣り合ったメッシュの一方が「土砂災害の危険度が高い」,もう一方が「土砂災害の危険度が低い」となっていたとしても,その二つのメッシュの間にはっきりとした危険度の差がある,と断定できるほどの精度はありません.5kmメッシュで情報が出てくるのであれば,東西南北50km四方くらいの自治体があったとして,そのなかを強いて4つくらいに分けて,どの当たりが危険かを判断するくらいが実用上の限界と思います.
  • 「そんなおおざっぱな情報では,市内全域が避難勧告対象となってしまい,使えない」などと言わないでください.リアルタイムにどこそこの斜面あるいは渓流が危険,といった情報を出すことはきわめて困難ですが,そもそも土砂災害が起こりうるところ,ほぼ起こりえないところというのは,判断可能であり,すでに急傾斜崩壊危険箇所などとして指定されています.そういった,静的な情報と,土砂災害警戒情報のような動的な情報を,なんとか組み合わせていただくわけにはいかないものでしょうか.

すでにある情報でできることはまだまだたくさんあります.情報が活用されていくことを祈念しています.

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2007年2月14日 (水)

卒論シーズンの終わり

筆者の所属する学部では,先週中に博士論文,修士論文,学部卒業論文の発表会が終わり,これらの論文の最終提出もほぼ終わりました.卒業予定の学生のみなさんにとっては,大学でのタスクがほぼ終了したことになります.

2005年度にスタートした当研究室でも,初めての卒業論文を無事出すことができました.前任校等で卒論,修論の指導に関わった経験はあるのですが,こちらでは全て事実上1人での指導となり,これは初めての体験でした.終えてみての第一の感想は,「思った以上に時間がかかるものだ」ということでした.なかなかうまくできないのですが,早め,早めに進めていくことが重要だと感じました.なにも,卒論に限ったことではないでしょうが.

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2007年2月 9日 (金)

土砂災害警戒情報

昨日2月8日,「岩手県土砂災害発生避難基準検討委員会」に,委員として出席してきました.会議の内容自体は書きませんが,現在全国で,「各都道府県毎に」すすめられている,土砂災害の危険性を示す指標についての検討を行う,岩手県の委員会です.

今年からは,ほぼ全国の都道府県で,「土砂災害警戒情報」という情報が発表されるようになります.先行して発表している軒がいくつかあり,気象庁webなどから参照できます.

http://www.jma.go.jp/jp/dosha/

このページにも解説がありますが,土砂災害警戒情報は,大雨警報が発表されている最中に,その地域にとって更に激しい雨が記録または予測され,土砂災害発生の危険性が高まった場合に発表される情報です.大雨警報より更に状況が厳しくなった際に発表されると考えてよいでしょう.

発表される地域単位は,「市町村」です.これより細かな区分では発表されません.災害情報に対する「ニーズ」としては,数十世帯くらいの「集落」単位で危険度を示して欲しい,という声が必ず上がりますが,そのような細かな空間単位で「この集落は危険,この集落は安全」という情報を出すことはできません.ただ,リアルタイムに「この集落は危険,この集落は安全」という情報は出せませんが,「この集落のこのあたりは土石流が発生する危険性が高い,このあたりは比較的安全」という情報は,あらかじめ整備しておくことがだきます.ハザードマップとは,まさにそのための情報です.

リアルタイムに発表される情報と,地域の潜在的な危険性を示すハザードマップ等の情報を,それぞれ有効に活用していくことがますます重要になってきます.

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