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2007年5月 8日 (火)

八幡平市大更地区の流れ山など

Dscf0695 5月4日に,岩手県八幡平市内を中心に,岩手山が作った地形などの観察をしてきました.私は火山が専門ではないので,説明がいささかあやしいですが,岩手山は第三紀以降少なくとも6回の山体崩壊を起こしており,山麓部に様々な火山特有の地形を見ることができます.

写真は,八幡平市大更地区でみられた流れ山の姿です.この付近では大小様々なサイズの流れ山を見ることができます.地質調査総合センター刊行の岩手山火山地質図によると,約7千年前に発生した,平笠岩屑なだれ(岩手山としては最新の山体崩壊)の痕跡の一部のようです.

岩手山火山地質図
http://www.aist.go.jp/RIODB/db099/volcmap/13/

平笠岩屑なだれの堆積物は,岩手山北東側の旧西根町付近に広く堆積しており,一部は盛岡市街地にも見られます(これが山体崩壊と同時に流下したものか,後日流下したものかは確定されていない模様).岩手山南東~南側山麓には,約12万年前の大石渡・小岩井岩屑なだれの堆積物などが広く覆っており,滝沢村,盛岡市,雫石町などのかなりの部分が岩屑なだれ堆積物の上に立地していることになります.岩手県立大学もまさにその中にあります.

山体崩壊は,発生すればその影響範囲の生物,人口構造物はほぼ壊滅すると思われ,現代の防災技術で対処できることはほとんどありません.早期避難による人的被害の軽減くらいでしょう.その発生する確率が,通常 の火山噴火や被害をもたらす程度の地震などに比べれば非常に低いこともあり,具体的な対策はほとんど考えられていないと言っていいでしょう.

このような破局的な災害に対してどのように「備え」をするかについては,まだ議論の緒についたばかりであり,様々な意見が存在しているのが現状です.このようなテーマに取り組んでいる,知り合いの火山学者の方々のページをご紹介しておきます.

静岡大学 小山真人研究室
http://sk01.ed.shizuoka.ac.jp/koyama/public_html/Welcome.html

群馬大学 早川由紀夫研究室
http://www.edu.gunma-u.ac.jp/~hayakawa/index.html

私自身,「こうすべきだ」という考えは固まっていません.少なくとも「ここではこういう事があり得る(過去にはこういう事があった)」という事を知っておくことだけは必要だ,とは思います.ただ,それが単なる脅し,恐怖心の植え付けに終わってしまってはだめだとも強く思います.できることは必ずある.けして希望は捨てずに,具体的な対策を考える,というところでしょうか.考え方の基本は,他の災害とまったく同じだと思います.

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