« 2010年2月 | トップページ | 2010年4月 »

2010年3月19日 (金)

静岡新聞で報道されました

3月17日付け静岡新聞で,当方の津波避難調査の結果が報道されました.

こちらの記事では,避難意向の津波高さに関してが強調して報じられています.個人的には,10m以上の津波予報が出ないと逃げないという回答がこんなにも多かったことがショックでした.

-------------------------
チリ大地震「津波」、6割超が避難せず-牛山静大准教授が本県など調査

 静岡大防災総合センターの牛山素行准教授が、2月27日のチリでの大地震を受け、静岡と大津波警報が出された宮城、岩手の3県で津波に関するアンケートを実施、16日までに結果をまとめた。489人の回答があり、6割以上が何の避難行動も取っていなかった。

 調査は11~15日、調査会社を通じインターネットで沿岸約2キロ以内に住む人を対象に実施した。本県で260人、宮城156人、岩手73人の回答があった。

 避難行動について、指定の場所に避難したと答えたのは3県で13人(本県1人)。海から離れたのは126人(同49人)、建物内での避難40人(同26人)、避難行動なし310人(同184人)だった。

 「津波の高さがどの程度なら避難するか」との質問には、津波警報が出される「約2メートル以下」で60人(本県34人)にとどまった。大津波警報は「約3メートル以上」で発令されるが、「10メートル以上なら避難する」と答えたのが195人(同101人)に上った。

 牛山准教授は「何らかの避難行動を取った人がある程度いたことは評価できるが、3県とも全体的に津波の危険性に対する認識が低い。危険性を正確に理解できるよう啓発により力を入れる必要がある」と指摘した。

| | トラックバック (0)

2010年3月18日 (木)

毎日新聞で報道されました

3月17日付け毎日新聞(全国)で当方の津波避難に関する調査結果が報道されました.

複数の版があり,私のコメントが盛り込まれた記事と盛り込まれなかった記事があるようです.下記にはコメントが盛り込まれた版を紹介しておきます.

------------------------
チリ大地震:岩手・宮城沿岸、大津波警報で45%避難--静岡大ネット調査

 南米チリの大地震で大津波警報が出た岩手、宮城両県の沿岸部に住む人の45%が何らかの避難行動をとっていたことが、牛山素行・静岡大准教授(災害情報学)の調査で分かった。総務省消防庁などの調査では、避難指示が発令された両県の住民のうち避難所に避難したのは岩手で12.2%、宮城では6.5%にとどまったが、避難所以外に逃げた人が多かったという。
 調査は3月11~15日、岩手、宮城と津波警報が出た静岡県を対象に、海岸線から約2キロ以内に住む男女計489人にインターネットを通じて実施した。
 岩手・宮城の229人のうち、避難行動をとったのは45.0%で、避難先の内訳は▽海から離れた場所33.6%▽建物内で2階以上の場所6.1%▽市町村指定の避難所5.2%だった。「海から離れた場所」には高台や親類・知人宅、レジャーなどの外出が含まれる。静岡県の260人で避難行動をとったのは29.2%だった。
 3県で避難した人の82.7%は津波の第1波到達予想時間の2月28日午後1時ごろまでに避難行動を開始していたが、大津波警報が津波警報に切り替えられた午後7時1分より前に避難を終了した人が58.6%いた。
 牛山准教授は「避難に対する住民の意識が低くはないことが分かった。ただ時間があったのに、海岸から離れずに建物内での避難で済ませた人もおり、津波の危険性や避難行動への理解を深める必要がある」と指摘している。

| | トラックバック (0)

2010年3月17日 (水)

チリ地震津波に関するアンケート

 2010年2月28日に日本に到達したチリ地震に伴う津波に際しての
対応行動などについて,岩手県,宮城県,静岡県の沿岸部に居住す
る人を対象に行ったアンケート調査の結果速報を公表しました.

2010年2月28日のチリ地震津波に関するアンケート 報告書
http://disaster-i.net/notes/100316report.pdf

主な結果を以下に挙げます.

背景・調査手法

  • 2010年2月28日に日本付近に到達した,チリ地震による津波の際の行動などに関し,大津波警報が発表された岩手県,宮城県,津波警報が発表された静岡県の在住者を対象にアンケート調査を実施.
  • インターネットを通じた社会調査サービスであるgooリサーチを利用.2010年3月11日~15日に,岩手県,宮城県,静岡県在住で,自宅が海岸線からおおむね2km以内と推測されるモニターに対し依頼メールを配信,岩手県73件,宮城県156件,静岡県260件,計489件の回答を得た.
  • すなわち,回答者は「海岸線近くの居住者」だが,「今回の避難勧告の対象者」あるいは「津波浸水想定区域内居住者」とは限らない.

主な結果とコメント

  • チリ地震の発生は2月27日中に67.1%が覚知.津波警報の発表を発表直後(約30分以内)に覚知した回答者は岩手・宮城66.4%,静岡45.0%.63.0%がテレビで覚知.
  • 回答者のうち,指定避難場所へ避難した人は2.7%(ただしこれは「避難率」とは言えない)だが何らかの形で海岸から離れていた人は25.8%.実質的に避難行動をとっていた人は指定避難場所への避難者の数倍規模で存在した可能性がある.建物内避難のみ(必ずしも適切とは言えない)も8.2%おり,状況に応じた避難行動のあり方について議論が必要.
  • 津波警報を発表したことに対しては,82.8%が肯定的な評価.
  • 津波災害の危険度に対する危険側の回答の比率は静岡(やや危険+危険:57.6%)が岩手宮城(45.4%)よりやや高いが,津波の際の避難場所を決めていない率は静岡(52.3%)が岩手宮城(43.2%)よりやや高い.認識を行動に結びつけることも重要.
  • 津波浸水予測図に対する認知率は,静岡24.2%,岩手宮城24.0%.予想される災害の姿を知った上で備えることも重要.
  • 2m以下の津波予報での避難意向を持つ回答者は静岡13.1%,岩手宮城11.4%.10m以上の津波予報が発表されないと避難しない意向の回答者が静岡で38.8%,岩手宮城は41.0%.極めて深刻な結果で,量的津波予報が,一種の安心情報として機能している可能性もある.

| | トラックバック (0)

2010年3月10日 (水)

毎日新聞で報道されました

3月9日付け毎日新聞で当方のコメントが掲載されています.

避難者が少ないことをことさらに強調するのはいかがなものか,というのが津波当日に陸前高田市内にいたときの感想でした.しかし,静岡に帰り,他地域の状況についての情報もいろいろと聞くと,三陸とそれ以外の地域には大きな「温度差」があるのではないかと思うようになりました.

避難していないことをことさらに強調するのはやはりどうかと思います.しかし,「たいしたことがなかったのだからこれで良かったのだ」という考え方も行きすぎだと思います.

--------------------------
<チリ大地震>津波で避難3.8% 指示・勧告出た市町村で

 南米チリの大地震による津波で避難指示や避難勧告が出された地域の住民のうち、避難所への避難が確認された人の割合はピーク時でも3.8%にとどまることが、総務省消防庁と内閣府の調査で分かった。ただ、避難所以外の場所に逃げた人もいるとみられ、「避難所の人数は必ずしも避難の実態を反映していない」と指摘する専門家もいる。

 消防庁によると、日本に津波が到達した2月28日、気象庁が大津波警報や津波警報を発表した太平洋沿岸地域では、20都道県の189市町村が計約168万6000人を対象に避難指示・勧告を出した。このうち、公民館や学校、高台の公園などに逃げたことを市町村が確認したのは約6万3000人(避難率3.8%)。大津波警報の地域の避難率は7.5%、津波警報の地域は2.8%だった。

 大津波警報が発表された三陸沿岸の3県で見ると、緊急性が高い避難指示による避難率は、岩手県12.2%▽宮城県6.5%▽青森県4.1%。市町村別では、岩手県田野畑村の83.9%が最高で、最低は青森県三沢市の1.7%だった。

 静岡大防災総合センターの牛山素行准教授(災害情報学)は津波到来時、岩手県陸前高田市に居合わせた。同市の避難率は22.9%だが、牛山准教授は「津波が来た時、市内にはほとんど人けがなく避難所ではなく親類宅などに逃げた人も多かったとみられる。避難行動の詳細な調査が必要だ」と指摘している。【福永方人】

| | トラックバック (0)

2010年3月 9日 (火)

朝日新聞で報道されました

3月9日付朝日新聞全国1面記事で,当方のコメントが掲載されました.ちょっと長いので,私と片田先生のコメント部分を抜粋します.いささか偉そうな言葉使いに変換されていますが,大意は伝わっているでしょうか.

------------------------
津波の避難率、3.8%どまり 国内の指示・勧告域の住民 チリ地震、消防庁まとめ

 南米チリの大地震による津波で避難指示や勧告が出た地域の住民のうち、避難所などで実際に避難が確認された人の割合はピーク時でも3・8%にとどまることが、総務省消防庁のまとめでわかった。把握しきれない避難者もいるとみられるが、06~07年に津波警報が出た際よりも大幅に低く、専門家は「第1波が予測より小さかったという情報が、避難しなくてもいいという予断につながったとしたら危険だ」と警告している。(大久保泰)

<中略>

 片田敏孝・群馬大教授は、避難住民が少なかった点について「ニュース番組などで到達時間や第1波の高さを知り、自分の所は大丈夫と都合のいいように判断してしまう弊害が出た。警報の範囲が広く、津波が遅れて到達する地域で顕著だった」と指摘する。
 また、静岡大学の牛山素行准教授によると「岩手県沿岸部の住民は、明治の三陸地震で津波が標高30メートルもの高さまで駆け上がったことを教えられ、ついその高さと比べてしまい安心する傾向がある」と話す。スマトラ沖大地震の後、この地域の住民を対象に意識調査をした結果、「何メートルの津波で避難するか」という質問に過半数の人が5メートル以上と答えたという。
 牛山准教授は「住民の津波に関する知識は地震や台風に比べて乏しく、正しい知識を普及させる必要がある」と訴える。

| | トラックバック (0)

2010年3月 2日 (火)

NHKニュースウォッチ9に出演

昨日3月1日,NHKニュースウォッチ9に出演しました.

以前から当方が各種調査やワークショップ実施に取り組んできた陸前高田市今泉地区が取り上げられ,今回のチリ地震津波に際しての状況などが報じられたものです.たまたま昨日,現地で調査をしており,その様子が取材されたものです.

| | トラックバック (0)

« 2010年2月 | トップページ | 2010年4月 »