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2011年2月 7日 (月)

「噴火終了」という言葉から

群馬大の早川さん(@HayakawaYukio)や鹿児島大の井村さん(@tigers_1964)のツイートを見ていたところ,2月7日夕方に新燃岳が「噴火終了」したという情報が発表されたことを知りました.

私のところでは火山関係情報はそれほど積極的に見ていなかったので,いざこの情報源を探ろうとしたらどこにあるのかすぐにわからなくなって,結局,鹿児島地台web→「新燃岳関連情報」ボタン→気象庁本庁web内「新燃岳関連情報」,などという変な経由をして,

噴火に関する火山観測報(霧島山噴火終了)(2011年02月07日16時32分発表)
http://bit.ly/fx2wXb

にたどり着きました.こういう特設ページではなくて,そもそも「噴火に関する火山観測報」や「火山の状況に関する解説情報」は通常はどこに入っているのかを知りたかったのですが,ページ上のパンくずナビから,

ホーム > 気象統計情報 > 火山 >

だとわかりました.ホーム > 防災気象情報 > 噴火予報・警報 の情報が2/1で止まっているので,?だったのですが,気象統計情報の下に入っていたのですね.

さてこの作業から考えたことが2点あります.

1.基礎情報が公開されていてもすぐ使えるとは限らない
 日頃から私が繰り返し繰り返し言っていることですが,はからずも自分自身で「使い慣れていないと使えない」ことを実感してしまいました.いずれにせよ,この手の一次情報が多少の迂回をしてでも門外漢にも見ることができるようになったことはありがたいことです.

2.「噴火終了」から受ける語感
「噴火終了」という言葉だけを見ると,「噴火は完全に終わってもう何も起こらないよ」という意味にも読み取れそうです.しかし,火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)は変化していないことは確認できたので,もう噴火が起こらないという見方は変です.その後に発表された,

火山の状況に関する解説情報(霧島山(新燃岳)第27号)平成23年2月7日17時45分
http://bit.ly/eRhfc2

を見ると,
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1.火山活動の状況
 霧島山(新燃岳)では、1月26日以降、噴火が継続していましたが、本日(2月7日)16時30分に噴煙の色が白色に変わり、噴火の基準である有色噴煙が観測されなくなったため、噴火に関する火山観測報で噴火継続の終了を発表しました。
 噴火の基準は、火口縁上に有色の噴煙が出ているのが遠望観測で確認できている状態を言います。
 これは一連の新燃岳の噴火活動が終了したことを表したものではありません。
 新燃岳では、引き続き活発な火山活動が継続しており、今後も噴火や爆発的噴火により有色の噴煙が観測されれば、噴火に関する火山観測報を発信します
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とあり,「噴火は完全に終わってもう何も起こらないよ」という意味ではないことがよくわかります.現に,

噴火に関する火山観測報(霧島山噴火)(2011年02月07日18時15分発表)
http://bit.ly/fksLQG

となってすぐに「噴火再開」します.しかし,「噴火終了」という言葉だけが一人歩きすると,「噴火はもう終わったはずなのになぜまた噴火するんだ」という受け止められ方が出てきてもおかしくはなさそうです.

しかし,だからといって「わかりにくいから言葉を代えろ」とは思いません.図らずも自分自身で今回学びましたが,「噴火に関する火山観測報」は生データであって,それなりの予備知識がなければうまく読み取れない種類の「情報」だと思います.こういうものは長年使われてきた形式をみだりに代えてはならないものです.ただ,昔と違って,誰の目にも触れるようになってきていることから,その情報の意味を理解しやすいようにしておくことは必要だと思います.わたしも,

気象庁 | 噴火に関する火山観測報の説明
http://bit.ly/egwmmV

だけでは,「噴火終了とは,噴火は完全に終わってもう何も起こらないという意味ではないよ」とは読み取れませんでした.

専門用語は「わかりやすくどんどん変えていくもの」ではありません.「わかってもらえるように説明していくもの」だと思います.

※補足

早川@群馬大さんによると,「噴火に関する火山観測報」が今のフォーマットになったのは3年ほど前からだそうです.

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