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2011年3月26日 (土)

何が正しいかわからない問題

3月21日付朝日新聞「オピニオン」面に掲載された,陸前高田市長のコメント.

情報はあくまで推測だということが分からないと、こういう大惨事になってしまう」の部分はまさに教訓で,今後我々が努力していかなければならないところです.

しかし,声を掛け合っているうちにやられてしまった,という下りは,市長のコメントにもあるように,「何が正しいのか誰にもわからない」点です.わからなくても当たり前.唯一の正解がないのが防災対策というもの.と,いうことは理屈ではわかっていて私も偉そうに言いますが,ではモアベターは何なのか.

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<前略>

 津波対策として、津波被害の予想を示したハザードマップ、浸水マップも各家庭に配っていた。「津波が起こった場合は最悪この辺まで水がいきますよ」という区域を地図上に落としていた。
  こういうものも大切なんですが、「最悪でこれなんだ」と示されてしまうと、それが頭に入っている人たちはそのエリアから抜ければ大丈夫と思ってしまう。今 回はその区域を越えて水が襲ってきました。情報は欲しい、でも情報はあくまで推測だということが分からないと、こういう大惨事になってしまう。
 陸前高田市には、高さ約6メートルの防潮堤などがあります。今回の津波は、その上を越えました。では、防潮堤が10メートル以上あればいいのかと言えば、刑務所の塀じゃないんですから。景観にも配慮しなければいけない。その上で、住んでいる人の安全も守らなければいけない。
     *
 我々はそれぞれの地域で自主防災組織をつくっていました。津波がきたらどう行動するか、どこに逃げるか、隣のおじいちゃん、おばあちゃんにも声をかけるとか、ルールが決まっています。今回はそれをやっている間に津波が来て、多くの命が失われたというふしもある。
 でも、それが悪いんじゃない。自分の命が大事だからと若い人たちが勝手に逃げて、高齢者を置き去りにしていいのかと言えば、それもまた違う。何が正しいのかは誰にもわからないんです。
 私の妻も行方が分かっていません。地域で集まろうとしているうちに、津波にあってしまったようです。私は職員とともに市役所の屋上に上り、ぎりぎりで逃れました。

<後略>

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