« 機転きかせて避難、全校無事 大船渡小と越喜来小 | トップページ | 津波テンデンコ »

2011年3月25日 (金)

チリ津波の記憶、避難遅れを招いた?

3月25日付読売新聞.

確かにこういう側面もあるのでしょう.一方で,過去の記憶がプラスに働いた面もあるはずです.高齢者の犠牲が多かったことは,他の報道でも指摘されているように,体力的な問題に起因するとも解釈できるので,高齢者の犠牲が多かったのはチリ津波の記憶があるからだという推論は適切とは思えません.

筆者の調査では,津波警報が出されたときに「すぐに避難する」率は60歳以上の方が50代以下と比べて高いといった集計結果もあります.高齢者は逃げない(逃げられないではなく)という傾向が明瞭にあるとは思えません.

このあたりを客観的に明らかにする方法はあることはありますが,今回の災害では,そういった調査を実施することが非常に難しいであろう事が予想されます.

--------------------------
チリ津波の記憶、避難遅れを招いた?

読売新聞 3月25日(金)16時31分配信

 身元が判明した死者のうち6割が60歳以上だったことが分かった東日本巨大地震では、「余裕があっても逃げなかった高齢者がいた」という証言が目立つ。体力的な問題に加えて、過去の津波の経験が避難の遅れに結びついた可能性もある。

 約140世帯、350人が住む大船渡市大船渡町の川原地区では約20人の死者・行方不明者が出ており、大半が高齢者という。

 同地区の民生委員、木下正弘さん(65)は、地震直後から地区内を回り、「津波が来る。すぐ逃げろ」と呼びかけ続けた。津波襲来までは約30分ほどの時間があったが、その間、避難せず、道ばたで海の方を見たり、話し込んだりするお年寄りの姿を何人も見たという。

 同地区では1960年のチリ地震でも津波があったが、今回はその到達点をはるかに超える津波が町を襲った。木下さんは「昔の記憶が油断を招いた可能性がある」と言う。木下さんの呼びかけを受けて避難した女性(79)は、「チリ地震の時はそれほど大したことなかったので、今回もあまり心配しなかった。同年配で逃げ遅れた人は多いと思う」と話した。

|

« 機転きかせて避難、全校無事 大船渡小と越喜来小 | トップページ | 津波テンデンコ »