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2011年5月10日 (火)

梅雨期を前に・被災地での豪雨災害警戒に役立つ情報(岩手県)

梅雨期が近づいてきました.東日本大震災の被災地では,例年以上に雨による災害(豪雨災害)に対する注意が必要になってきます.豪雨災害を警戒するための情報源は豊富にありますが,被災地では通信環境も必ずしも回復していませんので,携帯電話などからも参照可能なものを中心に,必要最小限の情報に絞って紹介してみたいと思います.

●天気予報
天気予報は携帯電話上からも様々なサイトから見ることができます.無料で比較的充実しているのは,

Yahoo!のモバイル版
http://yahoo.jp/

あたりでしょうか.天気予報だけではなくて,気象レーダー(Yahooの場合「雨雲の動き」,気象庁では「解析雨量」)を見て,現在どのあたりで雨が降っているか,今後,雨域はどのあたりに移動すると予想されているかを確認することが非常に重要です.

避難所などでは,印刷物を掲示することも多いと思います.web接続できてプリンターがある環境ならば,気象庁が3時間毎の天気予報や防災上のコメントをPDFにして公開していますので,これらを随時張り出しておくのもいいかもしれません.

岩手県を例にすると,予測資料の一覧は下記です.
http://goo.gl/AiAWD

このページでは,市町村別の3時間毎の天気予報,週間天気予報,東北地方全体の天気分布の予報,近くの港の潮位などが掲載されています.1日に3回更新されます.

●警報
大雨による災害の発生が予想されるときには,大雨警報や洪水警報などが発表されます.現在,岩手県などの被災地では,大雨警報と洪水警報の発表基準を通常より下げて運用しています.つまり,普段ならば警報にならないような弱い雨でも警報が発表される状態になっています.

大雨により,土砂災害の発生する危険性が高まった際には,大雨警報に加えて,「土砂災害警戒情報」が発表されます.「土砂災害警戒情報」は土砂災害「だけ」の危険性を知らせる情報ではなく,それぞれの地域にとって「激しい雨」が現在降っている,または予想されることを示す情報と受け取っても差し支えありません.

警報,注意報は,携帯電話などの天気情報サイトから確認することができます.

岩手県庁が運営している,

いわてモバイルメール
http://goo.gl/HNaQh (PC版URL)
http://www.pref.iwate.jp/m (携帯版URL)

に登録すると,自分が選択した市町村を対象に,大雨警報や土砂災害警戒情報,津波警報などが発表されると,携帯メール宛に情報が配信されます.

●土砂災害や洪水災害の危険箇所
土砂災害や洪水災害は,どこで発生するか見当も付かないような災害ではありません.危険性のある場所をあらかじめ知っておくことが重要です.

土砂災害の危険性がある場所は,「土砂災害警戒区域」,「急傾斜地崩壊危険箇所」,「土石流危険渓流」などの名称で行政機関による指定がなされています.洪水による浸水の危険性がある場所も,「浸水想定区域」として行政機関による指定がなされている場合があります.

これら,土砂災害や洪水災害の危険性がある場所については,市町村が作成しているハザードマップに掲載されている場合があります.

岩手県では,土砂災害警戒区域を空中写真上に示した図を公開しています.PCでないと参照は困難です.
http://goo.gl/c455a
また,「いわてデジタルマップ」の上から,浸水想定区域などを見ることができます.PCからでないと参照不可能です.
http://goo.gl/z2MvA

従来から示されていた土砂災害や洪水災害の危険性がある場所は,今回の震災の後でも,その危険性に特別な変化が生じることはありませんから,今まで通りに注意が必要です.また,今回の地震により,斜面に亀裂が入るなどして,あらたに土砂災害の危険性が生じている場合もあります.地形に変化が生じていないか,確認しておくことも重要です.

仮設住宅や避難所など,従来は人が常住していなかった場所に多くの人が居住するようになった場合もあるかと思います.人が常住していなかった場所については,「土砂災害警戒区域」の指定対象外となっている場合があります.「土砂災害警戒区域になっていないから安全」,とは思わないでください.土砂災害に対して最も危険な場所は,【谷の出口付近】です.大雨が降った場合には,【谷の出口付近】で特に警戒が必要です.

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