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2011年9月 4日 (日)

十津川村野尻の家屋損壊・人的被害発生について

NHKによると午後7時前に十津川村野尻で、村営住宅2棟が流され、4人救出,7人不明.土砂災害を含めても,ほぼ同一地点で7人以上遭難というのは,2004年以降では2009年8月の兵庫県佐用町本郷での9人遭難のみ.2117配信の毎日記事 http://goo.gl/OQlCN だと,十津川の被害が判明する前の時点で,全国の人的被害は死者2,不明者13.この多くは筆者定義の「能動的犠牲者」だが,十津川のケースはこれらとはちょっと性質が違いそう.

NNN http://goo.gl/jqhF2 によると,十津川の被災箇所では,「当時、住宅には住人2世帯8人に加え、避難者3人がいたという」.かなり深刻な話かも知れない.

十津川村内のAMeDAS風屋では,22時現在の72時間降水量が1065,1976年以降最大値のほぼ2倍.24時間は597で最大値を100以上超過.1時間降水量は多くても50弱だが,とにかく長く続いている.現在も30前後で,すぐには止みそうにない.

十津川村内の県・折立雨量観測所 http://goo.gl/71m4v では23時現在の「累加雨量」(ほぼ72時間に近い)が1222.48時間もほぼ1200.24時間が大きくないけど,48時間,72時間は最近約30年間の日本の豪雨の中でもほぼ最大規模と言っていい

十津川村野尻の被災家屋はここ http://g.co/maps/q4na である可能性が極めて高いと思われます.NHKでは「住宅の東側の山が崩れて近くを流れる川が土砂でせき止められ」と言うことですから,被災家屋対岸の斜面が崩壊して十津川を河道閉塞して溢れた洪水流が河岸沿いの家屋を流したものと思います.

この形態で住家の被害または人的被害が出ることは近年では極めて稀です.2004年8月17日の香川県大野原町(現・観音寺市)五郷有木で2名が遭難した事例と形態が似ています.

国土画像情報による空中写真(1976年撮影)から作成した,十津川村野尻付近のアナグリフ.現在の建物と同一かどうか分からないが,1976年時点にもほぼ同一位置に建物が確認できる. http://t.co/pRiWT4v

1:25000地形図から読み取ると,十津川村野尻付近の十津川の河床の標高は200m,国道168号の道路面が220m,町営住宅は国道の一段下にあると読み取れるので210mくらい.川のすぐ脇ではあるけど,川沿いの低地というわけではない.

NHKで十津川村野尻の被災現場の今朝の写真が写っている.流された住宅の後方,川の対岸にかなり規模の大きい崩壊土砂が見える.幅は100m以上はありそう.やはり一時的に河道閉塞した可能性がありそうだ.

十津川村野尻の写真が http://goo.gl/7wC0i に上がっていた.十津川の河道沿いの斜面崩壊ではなくて,「小原谷」から出た土石流のように思える.「鉄砲水」だといいたいのなら,十津川本川のものではなくて,この支流から出た「鉄砲水」でしょう.

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