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2012年6月17日 (日)

明治三陸地震津波から116年

1896年6月15日,岩手県沖を震源とするM8.25の地震が発生し,揺れは軽微だったものの大規模な津波が発生し,岩手県沿岸全域と宮城県沿岸北部を中心に,死者21959人の被害を生じました.近代以降2番目に大きな人的被害を生じた,いわゆる「明治三陸地震津波」です.

私は宮城,岩手に足かけ7年住んでいましたが,防災という分野に関わっていたせいかもしれませんが,「明治三陸」というのは,とてつもなく巨大で,恐ろしい現象というイメージを持っていました.

さて,本年6月15日は,明治三陸地震津波の発生から116年目に当たります.6月15日から16日にかけて,明治三陸地震津波に関する報道を有料検索まで広げてみましたが,

東京新聞 http://goo.gl/tjdNB
IBC http://goo.gl/MMniF
岩手日報 http://goo.gl/WRCed

の3件を確認したのみでした.

明治三陸地震津波の犠牲者は約2万2千人.近代以降に日本で発生した自然災害の中では2番目に人的被害の大きいまさに「巨大災害」です.しかし,この巨大災害も116年目の今日では発生日に取り上げられることもほとんどありません.これが現実です.

「マスコミが報じないだけで地域の人は覚えている」とも考えられますが,現実はなかなか厳しいです.たとえば,2008年に筆者が陸前高田市内で行ったアンケート調査では,明治三陸地震津波を「聞いたこともない」という回答が,大人で17%,中高生で35%という結果でした.
調査結果概要 http://goo.gl/OvF8N
調査結果詳細 http://goo.gl/4ssdY

どんな災害も「忘れない」「語り継ぐ」には大きなカベがあります.多くの人が忘れてもいいような都市構造,社会構造を目指すしかないように思います.そして,それは大変地味で根気のいる仕事.「啓発・啓蒙(今ならアウトリーチ?)」などと唱えることでは解決しそうにないと思います.

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