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2014年2月25日 (火)

大雪特別警報を巡る雑感

大雪特別警報の発表基準を(今すぐ)見直す,ということには共感を持てない.これは伊豆大島豪雨災害の時と同じ理由→ http://goo.gl/lbRizC

防災気象情報のレベル化という方向がはっきり見えている今の段階で,大雪特別警報というごく一部の制度いじりに時間を浪費する余裕はないと思う.無論今回の教訓をレベル化の制度設計の中に盛り込むことは必要.

「特別警報が出たらどうすりゃいいんだよぉ」という声に屈することなく,防災気象情報は,現象としての危険性を提示することに主眼を置くのがいいと思う.その情報にどう対応するかは,自治体等の情報利用者の課題だと思う.これについても,単に「あとは利用者考えてくれ」と放置プレイされているわけではなくて,指針作り等は行われているはず.

防災気象情報にしろ,自治体等の災害対応にしろ,責のある人たちは漫然と手をこまねいてはなく,少しでも状況改善すべく,頭をひねり続けています.何が問題なのか,どのような可能性があるのか,それぞれの立場で,事実や課題を整理して提示していくことが,社会全体の役に立つと思っています.

単に私の感覚ですが,少なくとも気象庁の気象系の部署は「避難勧告などにも手を広げたい」「防災に関する権限を持ちたい」といった意志は全くなく,気象現象と結果として生じる状況の予測・情報提示に徹したいと明確に考えていると思います.

一方,「気象庁が避難の呼びかけとか行動指南までしろよ俺たちにわかるわけねぇだろ」という「声」は,「市民」に近い方面からしつこく出てきます.気象庁に(できもしない)行動指南をさせたがっているのは「市民」だと私は感じています.

避難勧告をはじめとする防災に関する判断権限が市町村に委ねられているのは無理があり,国や県などに一定の権限移譲するべき,という議論はかなり前から出てる.しかし,そうすると市町村の当事者意識がさらに低下してしまって,むしろ積極的な自治体をスポイルしてしまう,という意見も.

大規模災害,広域災害に限定して国や県が一定の権限を持つ,というやりかたはありそうな気がするが,このやり方についてこれまでに,あるいは現時点でどのような議論があるのかについては,私は知見を持たない.

防災対応に関する国や県などへの権限移譲という課題は,繰り返し検討された結果,現時点では大きな変更に至っていないといっていいと思う.それだけ,単純ではない課題ということなのだろうと理解している.

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