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2014年2月26日 (水)

災害時にSNSを使わない自治体はダメなのか?

災害時にSNS(あるいは他のIT系ツールでも良いけど)が有効に活用された,というの事例が貴重な社会的経験・教訓となることは間違いない.しかし,仮に「SNS等を使っていないけど必要十分な対応をした」ケースがあったとして,それが劣ったやり方とは言えないように思う.

ただ,伝達手段がSNSである必要はないけど,「現在,状況把握すらできない」「出せる情報すらない」という,一見中身がなさそうに見える情報も,貴重な「災害情報」であるので,災害時には行政機関等から積極的に出すことも必要なのでは,と思う.

いい悪いは別として,「災害時にネット上で行政の動きが見えない=役所は何もしていない」と思い込む人が無視できない規模で存在する,ということを防災実務に携わる人は現実として受け止めるしかないだろう,と思う.

私は「行政は情報開示すべきだっ」と言うことを強調しているわけではありません.災害時に「行政は情報開示すべきだっ」と声を大にする人に対応することに,各組織の貴重なリソースを割くことは実に無駄でばかげているので,そういう事態を防ぐために,「出せる情報すらない」という「情報」も含めて積極的に出した方が合理的ですよ,といっているのです.

一番良いのは災害時に「行政は情報開示すべきだっ」と声を大にする人が少なくなることだと思うけど,たぶんそれは無理で,むしろ,そういう動きは今後ネット上で大きくなる一方だと思うから,もはやそういう動きも「災」の一部と見なして,適切に対処していく方法を考えた方がいいと思う.

災害時に「うちの方に役所から何も手助けがないよ,何とかしてよ」という電話が役所に集中するという動きは昔からあったものの,それが現代はネットを通じて全国から集まる訳で,これは真剣に対応を考えなくてはならないのかな,と思うところ.

役所への通報電話とか,ネット上で押し寄せるあまたの「声」も,ネガティブにとらえる必要はなくて,それら自体も「情報」にはなり得る訳で.SNSを利用して情報収集,というやり方はまさにそれで,有効な方法だと思う.「誰にでも使いこなせれば」という条件付きですけどね.

使いこなせば便利な(防災情報)システム,というのもあまたあるけど,それらは必ずしも「だれにでも」使われてはいない.SNSもそういったシステムの「ひとつ」だ,くらいに生暖かく見守るのが現実的なところじゃないかな,というのが,疑い深い私の発想.

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