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2014年7月13日 (日)

南木曽町読書梨子沢土石流災害・7月11日現地踏査

7月11日,長野県南木曽町読書三留野,梨子沢の土石流災害現場を現地踏査.人的被害及び家屋被害を中心に目視で位置や状況を確認,一部住民から聞き取り調査を実施.

南木曽町土砂災害現場

ゼンリン住宅地図最新電子版及び現地踏査によると,梨子沢の土石流到達範囲内にある住家は12棟.原形をとどめず倒壊・流失したもの3棟,一部が倒壊し全壊とみられるもの4棟,建物自体に大きな損壊はみられないもの4棟.なお,地図にはあるが既に存在していなかったらしきもの1棟.全壊等の判定は厳密なものではない.

倒壊・流失および一部が倒壊とみられる住家は7棟.住民聞き取りによるとこのうち3棟は実際には空き家,2棟は当日不在(避難とは関係が少ない模様)で,土石流発生時に在宅だったのは倒壊・流失1棟,一部が倒壊1棟の計2棟とみられる.在宅で流失した1棟で死者1名を生じた.

一部が倒壊1棟には,当時2名が在宅だったが,屋内で土砂から逃れ,救出された.この住家は木造平屋.

住家被害の状況を図に整理.

  • 本図で土砂流出範囲は,パスコ撮影空中写真および2014/7/11の筆者現地踏査による概略位置である.国道19号(左端の道路)の付近の「土砂流出範囲」はかなりおおざっぱに書いてある.
  • ゼンリン住宅地図に表記された住家のみ記載してある.非住家は未記載.
  • 背景図の地理院地図は家屋の数や形が省略または簡略表記されているところがある.
  • 図中の「倒壊」は原形をとどめず流失・倒壊した住家,「非倒壊」はそれ以外の住家.

pic.twitter.com/AJ9kdgAAcV

土砂が広く流出しているが,元々住家がなかった(建物があっても非住家)範囲が多く含まれる.犠牲者が出た住家は集落上流側で土砂流出範囲内の数少ない住家だったと思われる.

国土地理院公開の1948年撮影の南木曽付近の空中写真 goo.gl/0kdrVb をみると,不明瞭ではあるが,今回犠牲者を生じた住家付近に何らかの建物が見られる.中央本線~現・国道19号付近には建物は見られない.

(冷酷だが)土石流の規模に対して,人的被害が比較的少ないようにも思われるが,そもそも人的被害を生じうる住家は限られていたとみられる.また避難等の結果被害を軽減した可能性は低いように思われる.

以上の考察にかかる現地踏査および聞き取りについては限定的なものであり,今後の調査により結果は変わってくる可能性がある.

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