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2014年7月13日 (日)

南木曽町読書梨子沢土石流災害・直後の雑感

長野県南木曽町読書付近で,やや規模の大きな土石流が発生し,人的被害が出た模様.

AMeDAS南木曽は落ちているけど,国交省南木曽,蘭(あららぎ)は生きている.2時間くらいの間に集中的な豪雨があった模様.下図は蘭,川の防災情報より. pic.twitter.com/4FlZi6rfk7

南木曽町への土砂災害警戒情報は18:15に発表.NHKによれば,同町三留野(みどの)地区の土石流は17:40頃発生,三留野地区に17:50避難勧告.

長野県木曽地域への大雨,洪水警報発表は9日17時45分.土石流発生が17:40頃とすると,これはかなり厳しい状況だ.ナウキャストをじっと見ていればさすがに何か見えただろうけど,警戒をするためのトリガーとなりうる情報がすべて間に合っていないのでは,そういう行動を起こすことも難しい.

この土石流災害,土砂災害警戒区域付近で発生したとみられる.災害は起こるべき場所で起こることが多いということを改めて痛感.

土石流の到達範囲が,土砂災害警戒区域等の範囲を少しでも外れると「ノーマーク」とか「正しく予測していない」と,専門家に近い人もいうことがあるけど,どうも違和感が.ハザードマップ的な情報はあまり厳密に読み取られては困るものだと思うのだけど.

「専門家」が災害発生場所の素因・誘因について「○○という特徴がある場所」と説明すると,一般には「○○という特殊な場所」と受けとめられるように感じている.特殊な所ではなくて,そういう特徴を持った場所は身の回りにいくらでもあるという情報が伝わらない.

三留野地区の集落を土石流が襲った付近の斜面勾配(河床勾配もほぼ一緒だろうけど)は,地形図から読み取ると大体5~6度というところか.土石流堆積域(土石流が止まり始めるけど完全には止まらない). pic.twitter.com/7LehrgG2Cn

南木曽の土石流についての印象を要約すると,地形的にはあの場所でああいった現象が起きたことは特別に不思議なことではない.ただ今回は豪雨が急速に発達して予測が難しく,危険性を知らせる情報を早期に出せなかったことが大変不幸だった.これは,「(打つ手なしの)不幸な事故」との意味ではなく,「被害軽減が難しかったように思われる事例」とでも言うべきか.

土石流センサーが役立たなかった,との声もあるが,あまり同意できない.土石流センサーで稼げるリードタイムはせいぜい数分.センサーの警報を覚知して避難勧告,などという対応は無理だろう.

土砂災害発生後に,現場付近に土石流センサーがつけられることがよくあるが,あれは,災害直後でハード整備も途上の中,付近の人たちもセンサーに過敏になっている可能性があるので,役立つことが期待できるものだと思う.

今回の被災地域で,土石流センサーの警報音(音じゃないかもしれないが)がどのように伝わるようになっていたかなどは分からないが,少なくともセンサーが動作したのに避難勧告を出さなかった,ということを強く責められるものではないと思う.

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