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2018年7月 8日 (日)

平成30(2018)年7月豪雨による人的被害の特徴・7月8日時点の所感

 平成30(2018)年7月豪雨による人的被害の全貌は,まだよく見えてきていない部分が多いが,7月8日夕方時点の公表資料や報道からみると,2004年台風23号や2011年台風12号に匹敵するか,場合によると1983年以降で最大規模の風水害となってきている可能性があると思われる.
 
 8日15:30時点の消防庁資料で既に死者57人,行方不明者22人.他に「連絡が取れない者20人」.ここ数年の「行方不明者数をなるべく明示しない」状況下でもこの数に上っていることに慄然とする.
 
 災害発生後,死者・行方不明者数の合計は次第に増加するがどこかでピークを迎え,やがて減少する.ピークまでの期間は事例によって異なり,近年の風水害では概ね数日だがもっと長いこともある.これについては下記論文で示している.
 
牛山素行:日本の風水害人的被害の経年変化に関する基礎的研究,土木学会論文集B1(水工学),Vol.73,No.4,pp.I_1369-I_1374,2017.
 
 従って,現時点で公表、報じられている死者,行方不明者数は今後変動する可能性が高い.このため,不確実な要素が多い中ではあるが,すでに2017年九州北部豪雨や2013年伊豆大島豪雨の犠牲者数を大きく上回っていることは確実で,2014年広島豪雨の被害規模を上回る可能性も高くなってきたと思われる.
 
 どこかで集中的に被害が生じるのでなく,広くいろいろな所で発生しているのは,2004年台風23号に似ている.被害が大きく期間が長い点の類似例は昭和47年7月豪雨まで遡るだろうか.
 
 総務省消防庁の8日15:30現在の資料にもとづく,死者・行方不明者発生市町村分布を作成した.まだ状況がよく分からないが,広い範囲で人的被害が生じているのが分かる.広島市~倉敷市にかけての瀬戸内側,愛媛県西部での被害が目立つ.

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 原因外力別はまだ不明な部分が多いが,消防庁資料で見る限りでは,土砂21人,洪水1人,河川8人,不明18人など.土砂災害がやや多そうだが,水関連も少なくはない印象である.このあたりは今後大きく変わるかもしれない.

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