2009年10月 7日 (水)

昨夜の報道ステーションに出演

昨日10月6日のテレビ朝日「報道ステーション」に出演させていただきました.内容は,豪雨災害時の避難行動や情報活用などについてのコメントです.

収録された素材を編集していただいたもので,かつ私は実際には放映を見ていないので最終的にはどのような内容になったのかは確認していません.

なお,私のコメントと挟んで,「浸水した中を避難するときは棒を持って,長靴は危険なので運動靴で」といった「防災知識」が紹介されたようですが,この「防災知識」は私が推奨したものではありません.私の立場としては,「棒を持って運動靴で浸水した中を避難しましょう」というメッセージになりかねないという懸念を持っています.

強調しておきますが,知識として最も重要なことは,

「流れのある水の中を無理して歩かない,車で突っ込まない」

です.棒を持ってとか運動靴でとかいうのは,二の次,三の次の知識です.

どうも,このような「すぐに誰でもできそうな簡単な防災対策」というのが人気を集める傾向があると感じています.非常持ち出し品の用意,避難場所や避難経路の確認などが代表例です.それらの「対策」「ミニ知識」は,それぞれ「ウソ」というわけではありません.しかし,「それぞれの人にとって本当に重要な対策・知識」であるかどうかは,疑問であることも少なくないと思います.この手のいうなれば小手先の「対策」で満足せず,災害に見舞われた際の自分の姿を冷静にイメージし,その場所で,自分にとって必要な対策とは何かを考えることが重要だと思います.

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2009年10月 3日 (土)

朝日新聞「オピニオン」に掲載

紹介が遅れましたが,9月24日付朝日新聞朝刊の全国面「オピニオン」欄に当方の記事が載りました.以下に引用します.

寄稿のような文体ですが,実際には取材を受けて構成していただいたものです.繰り返し主張しているところではありますが,要は,「使える情報は大いに充実した.しかし災害情報はあるだけでは機能しない.どう使うか,使う体制作りが重要だ」という話です.

では,どうする?,です,問題は.ここが模索中です.「防災に熱心な個人」を育成してもあまり効果的ではないだろうし,ましてや国民全般の意識を底上げしようというのも,理念としてはともかく,現実的ではない,というところまでは考えがまとまっています.その先が,今まさに私の課題です.

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(私の視点)自治体と水害 専任の防災担当を育てよう 牛山素行

 降雨や川の水位などの情報を得ていても、自治体の避難勧告が遅れることがある。山口県防府市では老人ホームのお年寄りが土石流で生き埋めになり、兵庫県佐用町では川があふれて避難途中の人が多数犠牲になった。どこに問題があるのか。
 水害や土砂災害の対策として、ダムや堤防強化などのハード対策に加え、最近国や自治体が力を入れているのが、気象情報や川の水位情報を集めて住民を避難させたりするソフト対策だ。気象庁は全国1300地点で観測、国土交通省は河川の1900地点で水位を観測、インターネットで流す体制が整っている。防災情報は住民に利用されない限り災害を減らせないが、情報を提供する側も利用する側も、膨大な情報を手にしただけで「減災」できたような錯覚に陥っているのではないか。
 災害対策基本法では、避難勧告をはじめ、住民に情報を伝える責務が市町村に集中している。国や都道府県から膨大な情報を得て、住民にいつ、何を、どう伝えるかを判断するには専門的な知識と熟練がいるのに人材が決定的に不足している。
 昨年、全国の市町村の防災担当者にアンケートをした。水位などの情報を日頃から見ていると答えたのは3割、見たことはあるも含めると8割に達した。ところが、専任の防災担当者がいない自治体が約3割、1人というのが2割あった。専任の職員が複数いる大きな自治体でも担当者は普通2~3年で代わり、知識を蓄えるのは難しい。国や都道府県が自らも含め、エキスパートを育てることが緊急の課題だ。
 アンケートでは、避難勧告について、約7割が「空振りになっても良いので出すべきだ」と答えたが、現実にはためらいがちだ。専門家がいないこともあるが、空振りに対する批判への懸念、避難所開設などに伴う費用を市町村が負担しなければならないことなども要因となっているようだ。避難勧告を躊躇(ちゅうちょ)すべきではないが、国や都道府県がこうした費用を補助できないものだろうか。災害対策基本法は、避難勧告の権限を市町村長だけに与え、都道府県は情報提供にとどまっているが、緊急時には市町村に勧告するよう指導したり、自ら勧告できたりするよう改正してもいい。
 さらに大事なことは、住民が情報を受け取り、どう行動するかだ。02年に水害にあった岩手県の旧2町村で行った調査では、避難勧告を受けて避難した人は2割しかなかった。一方で、勧告が出るまでは避難しなくていいと思いこんでいる人も多い。佐用町役場自身が被災し、救助どころでなかったように、行政任せにすることはかえって危険だ。
 どこが危険かを地図で示したハザードマップ、雨量や水位などの情報の整備とともに、情報提供者・利用者双方が災害情報を生かすため、それぞれの地域で専門的な知識を持つ技術者に加わってもらいながら防災ワークショップを開いて話し合い、理解を進めてほしい。

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2009年10月 1日 (木)

産経新聞で報道されました

9月23日付産経新聞(全国社会面)に当方の調査結果の一部が紹介されています.以下に引用します.

災害対策,ことに個人レベルの対策やソフト対策は,その「効果」を示すことが極めて困難です.それらが重要ではないということはありませんが,イメージに流されるのではなく,冷静な見方が必要だと思います.

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東海地震「過信は禁物」

 東海地震が「あす起きてもおかしくない」と指摘されて30年以上が経過した静岡県。8月11日の駿河湾地震の被害は死者1人、重軽傷者311人などにとどまり、「備えが進んでいたため被害が少なかった」との指摘もある。ただ、地震の規模がマグニチュード(M)6・5とそれほど大きくなかったことや、発生時間が早朝だったことが幸いした面もあり、関係者は「過信は禁物」と警鐘を鳴らしている。

 「今回の地震は主な揺れの周期が短く、屋根瓦に特徴的な被害が出たのではないか」。19日に静岡県地震防災センター(静岡市葵区)で開かれた緊急報告会で、静岡大防災総合センターの小山真人教授は、今回の地震では周期が1~2秒で住宅に大きな被害をもたらす「キラーパルス」と呼ばれる揺れが弱かったため、住宅本体の損壊が少ない一方で、屋根瓦に被害が集中した可能性が高いことを報告した。

 また県危機情報室の岩田孝仁室長は、「東海地震で想定される震度6強~7の揺れは先月の地震とはレベルが違う。住宅の耐震化も重要で、改めて東海地震に真剣に立ち向かう対策をお願いしたい」と訴えた。

 静岡大の牛山素行准教授はインターネット調査の結果をもとに「静岡県民の“備え”の実施率は、他地域に比べて飛び抜けて高いというわけではない」との分析を示した。今回実施される林能成准教授らによる学術的な調査によって、静岡県民の備えの実態と有効性が明らかになり、今後へ向けた指針となることが期待されている。

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2009年9月17日 (木)

朝日新聞で報道されました

9月14日付朝日新聞夕刊で,当方の駿河湾地震に関係する調査の結果が報道されました.以下に記事を引用します.

8月下旬に静岡市在住者を対象として行った調査結果の一部です.これまで筆者は同様な調査を宮城県を中心に何度か行っていますが,それらの結果とも比較しています.記事中では「全国平均」とありますが,これは少し誤解を招く言葉で,2007年に行った全国のモニターを対象として行った調査結果という意味です.居住地を特定していないという意味で,特に「平均」といった意味合いはありません.

この調査に関しては,今週末19日に静岡市内で行われる駿河湾地震に関しての速報会で紹介するほか,10月24-25日に静岡大学などで行われる日本災害情報学会で口頭発表する予定です.

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「家具固定」半数満たず 「防災先進県」静岡でも

 駿河湾を震源とする8月の地震で、静岡県では、ものが倒れたり落ちたりしてけがをした人よりも、揺れに驚いて転倒するなどしてけがをした人が多かったことが県の調べでわかった。東海地震への備えで「防災先進県」と称される静岡だが、残された課題はまだ多い。
 地震は、8月11日のまだ多くの人が寝ている午前5時過ぎに発生。崩れた本などに埋まり、1人が窒息死し、310人がけがをした。
 県がけがの原因を分析した結果、最も多かったのは地震に驚いて転倒したケースで30・4%。次いで、落下物(20・5%)▽割れた窓ガラス(17・0%)▽ものの転倒(5・8%)――の順だった=円グラフ参照。県の岩田孝仁危機報道監は「住宅の耐震性や家具の固定に不安があるから、強い揺れで慌ててしまった結果だろう」と話す。
 では、転倒防止策をとっている家庭はどれほどあるのか――。静岡大学の牛山素行准教授らが地震後に被災地を対象に行った調査(回答数543世帯)では、46%の世帯が家具を金具で固定するなど、何らかの転倒防止策をとっており、07年に実施した全国調査の平均27%を上回った。
 また、懐中電灯やろうそくを用意していた世帯は67%で全国平均(74%)より低く、東海地震による被害想定を見たことがある人は2割弱に過ぎなかった。牛山准教授は今回の調査について「他県に比べて『備え』の実施率が飛び抜けて高いわけではない」という。
 では、なぜ備えは進まないのか――。日本大学の中森広道教授が静岡市で行った調査(回答者367人、複数回答可)によると、「金銭的な余裕がない」(38%)「時間的な余裕がない」(31%)「賃貸住宅なので難しい」(22%)が目立った。
 一方、今回の地震をきっかけに、家具の固定・転倒防止を「徹底した」「この地震をきっかけに行った」と答えた人が2割強、「近いうちに行う」とした人が3割以上いた。
 新たな課題も浮かび上がった。民間調査会社「サーベイリサーチセンター」が被災地を対象に行った調査(回答数692人)では、今回の地震で困ったことのトップは「携帯電話がかかりにくくなった」の36%だった。調査を監修した田中淳・東大総合防災情報研究センター長は「大きな地震になるほど携帯電話は通じないと考えた方がいい。災害伝言サービスの利用や、家族であらかじめ待ち合わせ場所を決めておくなどの必要がある」としている。
 (大久保泰)

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2009年9月14日 (月)

共同通信にコメント掲載

9月8日に配信された共同通信の記事中で当方のコメントが紹介されました.以下に記事を引用します.佐用水害から1ヶ月,という記事の一部です.内容はここのところあちこちで発言しているものですが,水害時の対応の難しさをあらためて喚起するものになっています.

共同通信記事ですので,少しずつ体裁を変えていくつかの地方紙にも載っているようです.
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水位は0・8~1・7メートル 避難住民流された場所
共同通信 2009.09.08) 

 18人が死亡した兵庫県佐用町の豪雨被害から9日で1カ月。避難先に歩いて向かう途中に住民が流されたとみられる場所付近の水位は0・8~1・7メートルに達していたことが、県と国土交通省近畿地方整備局の合同調査で8日、分かった。
 2004年~08年に各地で起きた豪雨被害を分析した牛山素行(うしやま・もとゆき)・静岡大准教授(災害情報学)によると、洪水で流されて死亡した人の8割は屋外で移動中に遭難した。
 牛山准教授は「流れる水の中では、水位がひざ下あたり(約50センチ)を超えると大人でもほとんど動けなくなる」と危険性を指摘している。
 県などの調査は町内50カ所以上で住宅の壁に残る浸水跡などを基に路面からの水位を推定。屋内で被災した1人を除く17人の犠牲者のうち、被害に遭った場所がほぼ判明しているのは9人。8人が流された本郷地区は0・8メートル、残り1人の佐用地区は1・7メートルだった。
 いずれも避難したのは夜間だったため、視界が悪く、足元も水に隠れてよく見えない状態だったとみられる。
 一方、牛山准教授が04~08年の豪雨被害の犠牲者262人を分類したところ、最多は土石流やがけ崩れに巻き込まれたケースで約32%。次いで洪水に流されおぼれるなどして死亡したケースが約28%だった。洪水の犠牲者のうち8割は屋外を徒歩や車で移動中に被害に遭っていた。
 ただ豪雨の際に逃げずに家の中にとどまるのが最善かというと、牛山准教授は「一概には言えない」と話す。豪雨によるがけ崩れや土石流で亡くなった84人のうち72人は屋内で被害に遭っているからだ。
 牛山准教授は「地形などの条件によってどう災害に備えるべきかは異なるので、地域ごとの対応が必要。専門家の知恵も生かしながら、行政だけでなく、住民も一緒になって緊急時にとるべき行動を日ごろから考えておくべきだ」としている。

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2009年9月 4日 (金)

毎日新聞で報道されました

9月2日付毎日新聞で,当方の調査結果とコメントが報道されました.

「豪雨災害時には,避難途中で遭難することもある」という事実は,佐用豪雨災害を通じてかなり広く知られるようになったと思いますが,私がそのことを強く意識し始めたのは,記事中にある2004年の香川での事例からです.

これはまさに「貴重な教訓」です.そして,「打てる手のある課題」だとも思います.したがって,「けっして繰り返されてはならない遭難形態」だと強く感じています.

以下に記事を引用します.
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備える:水害対策/8 避難行動中の被災例多く

 04年8月17日、台風接近による豪雨に見舞われた香川県大野原町(現・観音寺市)で、公民館に避難していた72歳と45歳の女性が洪水に巻き込まれ死亡した。現地を調査した静岡大防災総合センターの牛山素行准教授(災害情報学)によると、2人は自宅の裏山の崩落を心配して公民館に自主避難したが、土石流でせき止められた近くの川があふれ、公民館に押し寄せた。公民館は土石流や洪水の危険性が高い場所にあり、避難所に指定されていなかった。

 牛山准教授の調査によると、04~08年に国内で発生した豪雨による死者の約1割は、何らかの避難行動中だったとみられる。徒歩や車で避難所に向かったり、知人宅に身を寄せている最中に、洪水や土石流に遭ったケースが多いという。

 牛山准教授は「時間に余裕があれば、行政指定の避難所に逃げるのがベストだが、浸水などの状況によっては、自宅の2階に避難した方が安全な場合もある。避難のタイミングや避難先については、地域の災害リスクなどの情報をあらかじめ入手した上で適切に判断することが重要だ」と指摘する。

 避難をする際の具体的な注意点は何か。土木研究所の末次忠司・水環境研究グループ長によると、市区町村の避難勧告・指示には速やかに従い、避難情報が出ていない場合は原則として(1)自宅周辺の浸水の深さが50センチ未満で、流速が秒速50センチ未満=指定避難所へ(2)水深50~100センチ、または流速同50~100センチ=近所に避難(3)水深100センチ以上、または流速同100センチ以上=自宅から出ない--との行動をとるべきだという。

 浸水時に避難する際は、道路と水路・側溝の境界が分かりにくくなっていたり、下水道管の水圧上昇でマンホールが外れている場合があるので注意が必要という。また、末次さんは避難時に最低限持参する物として▽懐中電灯▽携帯ラジオ▽乾電池▽携帯電話と充電器▽ロープ▽最低2日分の食料--などを挙げる。

 末次さんは「川や用水路の様子を見に行った人が流される例が後を絶たない。急激に増水する恐れがあるので、避難時も含め水辺には絶対に近づかないでほしい」と訴える。【福永方人】=つづく

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2009年9月 3日 (木)

東京新聞で報道されました

9月2日付東京新聞で,当方の調査結果とコメントが紹介されました.

避難行動を支援する方法論はたくさんあります.しかし,問題は,その方法論を誰が使うか,使い手の中に,災害に関する専門知識を持った人材をどう組み込んでいくかというところだと思います.方法論がいくら良くても,素人だけで使ったのでは,かえって危険な対策を立ててしまうことも懸念されます.

なお,これは以下で紹介されている方法論を否定する意味ではありません.いろいろな方法論が提案され,進歩していくことは当然必要です.人材がどう関わるか,というテーマは,私自身まだいい答えが見いだせていません.

以下に記事を引用します.
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電子地図使って避難支援

 この夏、豪雨災害や地震災害が続いた。災害時、高齢者や障害者ら要援護者の避難が課題だ。障害者の自立を支援する社会福祉法人「AJU自立の家」(名古屋市)は、電子地図を活用した避難支援システムを開発、注目が集まっている。 (飯田克志)

 「二〇〇〇年の東海豪雨で、多くの仲間が被災して、要援護者の支援の必要性をあらためて痛感した」

 AJUで防災企画を担当している水谷真さんはこう振り返る。多数の人的被害も出た東海豪雨では、障害のあるメンバーが自宅に取り残され、仲間が救助に駆け付けた。避難所で障害者が利用できるトイレがないなど、災害弱者支援の課題を実体験した。

 段ボールを利用した間仕切りを開発するなど避難所の運営改善に取り組み、〇七年に起きた能登半島地震、新潟県中越沖地震では、現地で要援護者らの支援を行った。

 要援護者支援で国は〇六年、自治体による要援護者名簿の作成などガイドラインを策定した。だが、「自治体の名簿整備率はまだ低い」(水谷さん)。

 AJUは今春、名簿の整備や活用を促すため、要援護者の住所などの情報と、地図をコンピューター上でつなぐ地理情報システム(GIS)を活用した避難支援システムを開発した。

 同システムの特徴は(1)住宅地図データを利用し、住所や氏名の検索で現住地の地図を表示(2)建物の倒壊危険地域など防災情報を地図と重ねて表示(3)ノートパソコン対応で避難所でも利用可能-など。避難ルートも書き込め、要援護者や支援者、避難所の位置関係も一目で分かり、十七市町村が導入した。

 そのひとつ、静岡県富士市は、障害者だけでなく要介護の高齢者も含め約二万人分の要援護者情報を網羅するマップ整備に取り組んでいる。

 ただ課題もある。静岡大学などが七月にまとめた豪雨災害に関するハザードマップの調査によると、回答のあった千二百四十四市町村の72%が、同マップを作成していた。

 だが作成後、住民向け説明会や講習会などを実施したのは42%。避難勧告を出した市町村では、実際にマップを参考に避難誘導などを行った自治体は45%。有効活用されているとはいえない状況だ。

 同大の牛山素行准教授(災害情報学)は「課題にどう対応するか、行政、住民が専門家も交え検討することが大切」と指摘する。

 「作りっぱなし」問題は、AJUも認識。開発したシステムには情報項目の更新や追加ができる機能を設けている。地元で当事者や行政、地域住民、災害ボランティアが参加した図上訓練や、避難ルートを歩いて点検するタウンウオッチングも実施。災害時に“使える”支援マップ作りを進めている。

 要援護者支援の重要情報となる名簿作りは個人情報保護法が壁になり進めにくくなっているが、要援護者本人が防災マップづくりに加わることで、名簿の整備も進められる。

 さらに、インターネット上の誰でも利用できる地図データを利用して、自治会などコミュニティー単位で支援マップをネット上に作れるGISも開発している。

 水谷さんは「当事者の視点から今後も、防災について発信、参加していきたい」と話している。

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2009年9月 2日 (水)

朝日新聞で報道・警告的情報について

9月1日付朝日新聞で,当方のコメントが紹介されました.地震災害の話ですが,情報の話主体なので,一応私の専門領域内と言えそうです.

残念ながら,取材時の内容からはかなりはしょられてしまったようですが,キーワードは入っています.

緊急地震速報や,東海地震注意情報などは,災害発生前に出される警告的情報(warning)に当たります.警告的情報を的確に出すことはどの種類の災害でも難しいものですが,地震に関しては特にそうだと思います.豪雨など他の災害でもそうなのですが,どうも「災害情報」というと,この警告的情報に対する期待,依存度が,それぞれの情報が持っている能力以上に過度に高過ぎると感じています.

ハザードマップ的な情報,すなわち災害の素因に関する情報と,警告的情報などの誘因に関わる情報が組み合わされて,初めて情報は効果を発揮するのだと思っています.

以下に記事を引用します.
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緊急地震速報、携帯電話に「標準装備」へ

 地震の大きな揺れが来る前に知らせる緊急地震速報が秋からさらに身近になる。どの携帯会社の電話にもメールで届くようになるからだ。だが、的中率は5割足らずで8月には誤報も発生した。一方、予知の体制が唯一整っている東海地震をめぐっては、「観測情報」が8月に初めて発表されたが、どんな情報かを理解していた住民は2割程度だった。地震の被害を減らすには、速報の精度向上や情報の周知徹底が課題だ。

 8月25日早朝、「関東地方で強い揺れ」とテレビにテロップが流れた。しかし結局、体に感じる揺れは観測されなかった。気象庁は「業者が誤ったプログラムに変更したため」と説明し、陳謝した。

 緊急地震速報は、震度5弱以上の大きな揺れが想定される地域に向けて気象庁が出す。07年10月から運用を開始し、これまでに14回出た。

 震度が4以下の「空振り」や、5弱以上の揺れがあったのに速報が出なかった「見逃し」が計8回と、的中率は4割3分だ。

 一般向けにはテレビやラジオで発表されてきたが、携帯電話会社も、専用の送信ルートで対象区域のユーザーに一斉発信できるようにしている。07年12月から始めたNTTドコモが先行し、新機種にはすべて受信機能がついている。昨年3月から始めたauも大半の新機種に装備されている。この秋にはソフトバンクが運用を始める。

 一方、8月11日に静岡県内で6弱の揺れが観測された後に気象庁が発表したのが、「東海地震観測情報」だ。切迫度がわかるよう04年に気象庁が情報の出し方を見直したうちの第1段階で、今回が初の発表。地震発生の危険度が高まれば、第2段階の「注意情報」、最終段階の「予知情報(警戒宣言)」へと進む。

 しかし、調査会社「サーベイリサーチセンター」が被災地で行った緊急調査では、それらの情報の意味あいを知っていたのは2割だった。

 静岡大学防災総合センターの牛山素行准教授(災害情報学)は「重要なのは、自分がいる建物は揺れに耐えられるのか、津波は来る場所なのかといったハザード(危険度)情報。それが徹底してこそ、緊急地震速報や観測情報など事前に出る情報が有効になる」と指摘する。(神崎卓征、大久保泰)

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2009年8月24日 (月)

朝日新聞で報道されました

少し時間が経過していますが,8月16日付朝日新聞で当方に関する報道がありました.佐用水害に関しての記事で,朝日新聞による同行取材を受けての記事です.

記事中の「公民館には、災害時の連絡網や避難場所についての掲示があり、自治会の防災意識の高さがうかがえる。」は私も確認しており,重要なポイントとして注目しています.これについては,今後もう少し精査したいと考えています.

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冠水80センチ、避難中犠牲に 兵庫・佐用の豪雨から1週間 【大阪】

 西日本を中心に襲った豪雨から16日で1週間。被害が集中した兵庫県佐用町では、避難しようとした多くの住民が濁流にのまれる異例の惨事が起きた。豪雨災害の人的被害について研究する静岡大防災総合センター准教授の牛山素行(もとゆき)さん(41)と14日に現場を歩き、水害対策に生かすための教訓を探った。(川田惇史、浅倉拓也)

 3家族の8人が死亡、1人が行方不明になった佐用町本郷の町営幕山住宅。建物の損傷は目立たないが、町内での死者・行方不明者20人のほぼ半数を占めた。避難場所の幕山小学校までは北東に200メートルほど。牛山さんは「逃げたくなるのも無理はない」。
 小学校近くの道路に並行して幅約1・5メートルの用水路があり、はんらんした幕山川に注ぐ。目撃情報などから、犠牲者はこの付近で流されたとみられる。用水路付近は周囲より土地が低い。こびりついた草から、豪雨が降った夜は80センチほど冠水していたことがわかった。幕山住宅と小学校の間にある公民館には、災害時の連絡網や避難場所についての掲示があり、自治会の防災意識の高さがうかがえる。
 ただ、大人でも、流れる水にひざまでつかればほとんど歩けなくなるという。水深50センチほどだ。牛山さんが専門器具で地形の高低差を測ると、平らに見える住宅地でも1メートル前後の起伏があった。「1、2メートルの高低差はほとんど意識されないが、水害時の避難ではとても重要だ」という。
 一方、幕山川が合流する佐用川流域の久崎(くざき)地区では堤防の一部が壊れ、多くの住宅が倒壊。商店の壁には2メートル近くの高さまで泥水の跡が残っていた。それでも死者・行方不明者は出なかった。
 ここは04年9月にも台風で浸水被害を受けた。住民の多くは「その経験があって助かった」と口をそろえる。呉服店を営む花高イヨさん(59)は「04年の時は深いところで50センチほど冠水し、何とか近くの体育館に避難した。今回はすぐに水かさが増して04年の時を超え、外は危ないと判断した」。商店街の他の人たちもそれぞれ2階に上がった。牛山さんは「犠牲者が出なかったのは驚きだ」と言う。
 牛山さんが04~08年の全国の豪雨災害について調べたところ、計262人の犠牲者のうち8割は避難行動を取らないまま遭難。避難先や避難の途中で亡くなった人は1割にも満たなかった。
 このため、水害時の避難の経路や場所について行政は十分に検討してこなかった。牛山さんが04年末、全国737自治体を対象に豪雨災害への備えなどを聞いたところ、4割の自治体は「避難場所の選定で浸水の影響は考慮していない」と答えた。「災害の種類に応じた準備を、自治体だけでなく地域や個人でも考えておくべきだ」。牛山さんはこう指摘した

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2009年8月23日 (日)

この記事はさすがに

8月16日付読売新聞(東京朝刊)に当方のコメントが掲載されています.

ただ,これはさすがにちょっと不本意な使われ方です.

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牛山素行准教授は「耐震化のおかげと考えるのは早計」とみる。もしプレート内型とタイプの異なる地震だったら、被害が拡大した恐れがあるからだ。「理由をしっかり検証することが大事だ。6弱でも大丈夫と信じると、備えがおろそかになる」と戒めている。
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とあるのですが,「理由をしっかり検証することが大事だ。6弱でも大丈夫と信じると、備えがおろそかになる」はいいのですが,この文だと,私がその理由として「もしプレート内型とタイプの異なる地震だったら、被害が拡大した恐れがあるからだ」と発言したと読み取れます.

私は地震そのもののメカニズムは素人ですから,このようなコメントはしていませんし,できません.私の方で言えることは,特に根拠もなく「この地震で大丈夫だったから」と安心するのは早計ではないか,という指摘のみです.

以下に全文を引用します.
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静岡沖地震 半壊2棟、全壊なし 短周期「プレート内型」要因?

 11日に起きた静岡沖地震では、約6000棟の住宅に被害が出たが、2棟が半壊しただけで、全壊はなかった(総務省消防庁調べ・14日現在)。ところが、2005年3月の福岡県西方沖地震では、最大震度が同じ6弱なのに、全・半壊が497棟に達している。なぜこんなに違うのか?

 地震は、震源となる場所によってタイプが異なる。静岡沖地震は、日本列島の下に潜り込む海側のプレート(フィリピン海プレート)の中で起きた「プレート内型」地震だった。これに対し、福岡の地震は、陸側のプレートで起きた「内陸型」。予想される東海地震は、2枚のプレートの接触面で起きる「境界型」だ。

 昨年7月に起きた岩手北部の地震は、静岡沖と同じプレート内型で、やはり最大震度は6弱だったが、建物被害は全壊1棟にとどまった。このタイプの地震は、震度が大きくても、建物を壊す力が小さくなる傾向があるようだ。

 海側のプレートは、上に重い陸のプレートが乗っているため、大きな圧力がかかっている。プレート内の岩石は高圧で固まっており、壊れにくい。東京大学地震研究所の古村孝志教授は「地震のエネルギーの大きさに比べ、壊れる岩盤の面積が小さい。このため揺れの周期が小さく、揺れる時間も短い地震が多いのではないか」と推測している。

 ◆備えは油断禁物

 実際、同研究所の纐纈(こうけつ)一起教授によると、海のプレートの中で起きる地震は、揺れ1回の周期が1秒以下の、ガタガタという小刻みな揺れの成分が多い。花瓶や置物が飛んだり、倒れたりしやすいが、家は壊れにくい。筑波大の境有紀准教授が、今回の地震波を分析したところ、主な揺れの成分は0.3~0.5秒と、やはり短周期だった。

 静岡県は2001年、古い建物の耐震化を促す「TOKAI-0」プロジェクトを始めた。08年度末現在で、県内住宅の耐震化率は8割に達したと推計されている。

 被害が少なかったのは、この対策の効果と指摘する意見もあるが、静岡大防災総合センターの牛山素行准教授は「耐震化のおかげと考えるのは早計」とみる。もしプレート内型とタイプの異なる地震だったら、被害が拡大した恐れがあるからだ。「理由をしっかり検証することが大事だ。6弱でも大丈夫と信じると、備えがおろそかになる」と戒めている。

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2009年8月16日 (日)

共同通信の記事になっていますが

8月15日付の共同通信配信の記事に当方のコメントが載っています.どこかの地方紙でも使われているかもしれません.

ただ,これはちょっと予想外の使われ方でした.そもそも私は美作市の土砂災害についてはほとんど情報収集もしていませんし,現場も見ていません.また,「自治体は、発令時のシミュレーションをし、地域ごとの避難計画を策定すべきだ」というコメントからは,あらゆる状況を考慮して『自治体が』地域ごとの避難計画を決めなければいけない,というように読み取れますが,私の意図とは全く反します.『自治体が』決めよ,という考え方を転換すべきと考えます.本当にソフト防災を進めるのであれば,我々みなが当事者意識を持たないとできないと思います.

また,「地域ごとの避難計画」というと,きっちりとしたマニュアルをイメージすると思いますが,そういうことをいいたいのではありません.災害の状況は様々です.全国一律,教条的なマニュアルを作るのではなく,まずはそれぞれの地域の災害特性を十分理解し,地域や個人それぞれにとって必要な行動をいろいろ考えておくことが重要だと思います.

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土砂警戒情報また生きず  豪雨被害の岡山・美作市

 9日夜、豪雨に見舞われた岡山県美作市が、避難勧告発令の基準となる土砂災害警戒情報が出されたのに、土砂崩れで1人が死亡した同市田原地区に勧告を出していなかったことが15日、分かった。

 同情報が美作市に発令されたのは2007年の運用開始以降初めてだった。市の中西祐司総務課長は「聞いたことがなく、勧告の基準にする考えはなかった。勉強不足だった」と話している。

 7月に起きた山口県の豪雨災害でも土砂災害警戒情報が生かされておらず、行政の対応の甘さが再び露呈した。

 美作市などによると、岡山県と気象台が警戒情報を市に出したのは9日午後9時15分。土砂災害警戒区域に指定されている田原地区の危険度は「直ちに避難すべき基準」とする最高レベルにまで上がった。

 一方、市は午後10時半、同市林野地区に避難勧告を発令した。水位など市独自の基準を目安にした発令で、田原地区は対象外だった。

 田原地区では午後9時半ごろに土砂崩れがあり、民家2棟が倒壊。4人が埋まり、全員救出されたが1人が死亡した。

 山口豪雨では同県防府市に土砂災害警戒情報が届いたが、市は土石流で多数の死者が出た特別養護老人ホームに避難勧告を出さなかった。

 静岡大の牛山素行准教授(災害情報学)は「災害予測の情報は生かせなければ意味がない。自治体は、発令時のシミュレーションをし、地域ごとの避難計画を策定すべきだ」と指摘している。

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2009年8月13日 (木)

毎日新聞で報道されました

8月11日付毎日新聞(大阪朝刊)に,兵庫での豪雨災害に関する当方のコメントが報道されました.以下に引用します.

「過去5年間の水害では、犠牲者の3分の1が水に流されて亡くなり、うち8割が避難などで自宅の外にいて命を落としている」は,ちょっとまわりくどい言い方だったかなと思いますが,おおむねこのようなコメントをしました.

豪雨災害による犠牲者のうち,3割程度(2004-2008年の調査では262名中72名)は洪水そのものでなくなっています.そのうち,約8割(同72名中55名)が屋外を車や徒歩で移動中に遭難しています.「避難などで」という言い方は間違いではないのですが,避難中になくなった人が多いということではありません.避難目的で移動中に遭難している人は,やや不確実なところがありますが,十数名で,多くは避難ではなく普通の移動中に遭難しています.

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台風9号:西日本豪雨 避難途中に犠牲 不明18人、死者13人に

 台風9号による大雨の被害は10日午後、兵庫県佐用町で新たに1人の遺体が発見され、亡くなったのは同町で11人▽同県朝来市1人▽岡山県美作市1人の計13人になった。連絡が取れない行方不明者は、佐用町15人▽兵庫県豊岡市1人▽徳島県吉野川市と徳島市で各1人の計18人。兵庫県警は10日午後7時に行方不明者の捜索を打ち切り、11日朝から400人体制で再開する。

<中略>

 ◇夜の移動危険増大 ひざ下の水でも足取られ

 夜間の避難については「水の状況が分からず危険が増す」との指摘もある。暗い中で冠水などに気づかない可能性があるからだ。

 静岡大防災総合センターの牛山素行准教授(災害情報学)によると、ひざ下あたりの高さの水が秒速1メートルで流れた場合、年齢を問わずほとんどの人が足をとられ、自動車でも浮かび上がる状態になるという。

 牛山准教授は「過去5年間の水害では、犠牲者の3分の1が水に流されて亡くなり、うち8割が避難などで自宅の外にいて命を落としている」と指摘する。

 「家の周辺が浸水しているなら、無理して避難するより、自宅の2階に逃げるほうがいい場合もある。日ごろから自宅周辺の地形などを知り、いざというときにどう避難するかを考えておく必要がある。避難するかどうかの見極めも大切だ」と話している。

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読売新聞で報道されていました

8月10日付読売新聞(大阪夕刊)で,当方の調査結果について紹介されていたようです.取材を受けたわけではありませんので,公表資料を元に紹介していただいたもののようです.以下に引用します.

「避難行動中に」というのは厳密には,「なんらかの避難行動をとっている途中,もしくはとった後」という意味です.「避難場所に向かっている最中に」というケースは,下記で紹介されている262名中25名よりだいぶ少なくなります.

熱低も台風も,災害をもたらす激しい現象という意味ではあまり変わらない,という指摘には共感できます.

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豪雨の兵庫・佐用、濁流一気に住民のむ 2家族が手つなぎ?無事で…安否気遣う

<中略>

 ◆夜間の避難 危険伴う(解説)

 今回の大雨では、避難する途中で水に流されたと見られる被害が相次いだ。同様の被害は過去の水害でも繰り返され、夜間の避難行動は危険を伴うことに改めて警鐘を鳴らした。

 夜間に浸水が起きた後で避難すると、側溝に誤って転落したり、川から水があふれているのに気付くのが遅れて流されたりする危険がある。2006年の7月豪雨では、島根県出雲市で避難所に向かう車が川のようになった道路で水に流され、一家3人が死亡した。

 雨量や水位が基準を超えると一律に避難勧告すると定めている自治体が多いが、教訓を踏まえて、夜に基準を超える見込みになったら早めに勧告を出すなどの改善を進める必要がある。

 静岡大防災総合センターの牛山素行准教授が04~08年の主な豪雨災害の死亡・行方不明262人の状況を調べたところ、うち約1割の25人が避難行動中に犠牲になったと考えられた。

 04年の新潟水害の死者12人について現地調査した林春男・京都大防災研究所教授は、うち5人が浸水の中を行動して流されたことを突き止め、「あらかじめ自分が住む地域の危険性を調べておき、家が破壊されるほどの浸水でなければ、むやみに指定避難所へ行くだけでなく、2階に屋内退避することも考えるべきだ」と提言している。

 住民も水の怖さを知っておく必要がある。一般に、歩く速度の3倍ほどで流れる水の中では、深さが足首を超えると逆らって歩けなくなるとされる。

 今回の大雨をもたらした台風9号は、日本に近づいた後で熱帯低気圧から台風になったため、警戒が遅れた可能性もある。

 熱低も台風も、熱帯生まれの激しい渦巻きという自然現象に違いはなく、風の強さで区別されているだけだ。台風になる前から被災地周辺では強い雨が降っており、熱低だからといって油断してはならない。(科学部・川西勝)

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2009年8月 9日 (日)

毎日新聞(東京夕刊)で報道されました

8月7日付毎日新聞の東京地区夕刊に,当方で行っている豪雨災害時の人的被害に関する研究のうち,「避難行動をとったにもかかわらず犠牲となってしまった事例」について報道されました.以下に記事を引用します.

毎日の記事になるとYahoo!ニュースにも取り込まれます.その記事はこちら.
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090807-00000051-mai-soci

豪雨災害時の避難行動は,様々な課題があります.避難行動という,積極的な防災行動がとられることは当然望ましいことであり,その行動が悪い結果につながってしまうようなことは避けなければいけません.過去の教訓をよくよく見つめ,今後に生かすことが必要ではないでしょうか.

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豪雨:死者の1割、避難途中 「2階の方がいい場合も」--04~08年、静岡大調査

 04~08年に国内で発生した豪雨による死者のうち約1割は、避難行動中だったとみられることが、静岡大防災総合センターの牛山素行准教授(災害情報学)の調査で分かった。浸水がひどくなった後に避難を開始して流されたケースもあり、牛山准教授は「状況によっては、自宅の2階などに逃げた方が助かりやすい場合がある」と指摘している。

 調査対象は、04~08年に起きた豪雨のうち、被害が大きかった20例。

 その結果、船の沈没や海岸でのレジャーが原因のケースを除いた死者・行方不明者計262人のうち、25人が何らかの避難行動中だったとみられることが分かった。

 25人の死亡原因は、洪水が13人、土石流・がけ崩れが10人など。避難行動の内訳は、徒歩や車で移動中▽知人宅に滞在中▽避難所を一時的に離れた--などだった。

 06年7月の豪雨の際、鹿児島県大口市で死亡した86歳の女性は、自宅が浸水したため避難しようと外に出たところ、近くの川からあふれた濁流に巻き込まれた。女性宅周辺は当時、最大で約2メートルの高さまで浸水しており、女性は自宅の2階に避難していれば助かった可能性があるという。

 牛山准教授は「ひざの高さ程度まで浸水して流れもある場合に移動するのは危険」と話す。【福永方人】

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2009年8月 8日 (土)

毎日新聞(静岡)で報道されました

市町村防災担当者対象のアンケートについて,8月6日付毎日新聞(静岡面)でも取り上げていただきました.

毎日の記事は地方面でもYahoo!ニュースに取り込んでもらえます.そのリンク先は下記.
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090806-00000003-mailo-l22

以下に記事を引用します.
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ハザードマップ:全国の市区町村、作製率3割増7割 住民周知が課題 /静岡

 静岡大防災総合センターの牛山素行准教授が全国の市区町村を対象に行った豪雨災害情報の利活用状況調査で、回答した市区町村の7割が予想される被害を示す地図「ハザードマップ」をまとめていることが分かった。作製率は、05年調査時の約4割から大幅にアップした。

 調査は昨年12月~今年4月、1805市区町村を対象に実施。このうち1244市区町村(69%)から回答を得た。結果は速報値で、5日に静岡地方気象台での勉強会で示された。

 ハザードマップの作製率は全体では向上しているが、町では47%、村では28%と小規模自治体ほど作製率が低い傾向は変わらなかった。また、作製後も住民への説明会など何らかの形で周知していたのは全体の41%にとどまった。調査報告では、国や県による専門的な人材支援が望まれるとしている。

 マップを作製した市町村のうち、約8割はマップを全戸配布しているほか、約7割がホームページで公開している。ただ、牛山准教授は「災害情報の住民の認知度はまだまだ低い」と指摘し、「活用して住民にどう伝えていくかがカギになる」と話している。【望月和美】

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静岡新聞のコラム「時評」に寄稿

静岡新聞に「時評」というコラムがあります.このたび,同欄に寄稿させていだく機会をいただきました.今後数ヶ月に1回寄稿させていただくことになりそうです.第1回の記事が,8月5日付朝刊に掲載されました.以下に引用します.

ちょっと取っつきにくい内容かもしれませんが,「防災のセンセイ」という存在に対して,世間から誤解があるなあ,という気がしていましたので,そのあたりを綴ってみました.

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「防災の専門家」

 「防災の専門家」という言葉から,どのような人物像を思い浮かべるだろうか.「災害に対する日頃の備えを指導してくれそうだ」と思う人もいるかもしれない.あるいは,「地震や土砂崩れなどのメカニズムを説明してくれるだろう」というイメージを持つ人もいるかもしれない.「防災」という概念には非常に幅広い内容が含まれており,様々な立場からの「専門家」が存在する.

 筆者は学生時代から一貫して防災・災害をキーワードとして調査研究を行ってきた,「防災についての研究者」である.しかし,一口に防災・災害と言っても,地震と豪雨とでは,原因となる自然現象について理解するための専門的基礎知識がかなり異なり,それぞれ別の「専門家」が存在する.

 筆者は主に豪雨による災害を対象として,情報による被害軽減をはかるあり方などについての研究を専門としている.したがって,「今回の豪雨災害をもたらした雨の降り方はこのような特徴がある」とか,「豪雨災害による犠牲者の発生の仕方にはこのような傾向がある」といったことについては専門的立場からコメントができる.しかし,たとえば「避難所の運営方法」とか,「災害で負傷した人の救出方法」などについてアドバイスを求められても,専門的なコメントをしたり,実技指導したりすることは不可能である.

 

また,そもそも「研究者」は,災害を引き起こす自然現象のメカニズムや,災害に関わる社会的な現象の特徴などを「調べる」ことは得意とするが,被害を軽減するための制度作りとか,訓練の企画指導などを「実行すること」は必ずしも得意ではない.逆に,「研究者」とは違う立場の人で,こういった活動を「実行すること」を得意とする「専門家」も存在する.あるいは,たとえば建設技術者,医師,消防関係者など,防災に関わる専門的な知識・技能をもとに,実務的な業務を行っている「専門家」もいる.

 「防災」という概念を構成する「専門的基礎知識・経験」は非常に多岐にわたっており,すべての分野に精通した「専門家」はほぼ存在し得ない.しかし,防災に関わる何らかの特定分野に精通した「専門家」あるいは「技術者」は,我々の身近な地域にも存在する.災害に立ち向かうためには,様々な専門的基礎知識が必要である.地域にいる様々な「専門家」が,それぞれの得意分野を生かし,役割を分担しあって取り組んでいくことが重要だろう.

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2009年8月 7日 (金)

静岡新聞で報道されました

8月5日付静岡新聞夕刊に,当方で行った市町村防災担当者対象のアンケートについての記事が載りました.下に引用します.

避難勧告積極派:慎重派が7:3であること,洪水ハザードマップ作成率が大幅に向上したことなどを,グラフ入りで紹介していただいています.

054 地震災害や津波災害では,「避難勧告をためらう」という状況が発生することはほとんど考えられません.地震災害では,「災害前の避難勧告発令」が事実上あり得ず,逆に津波災害の場合は,「災害前の避難勧告発令」が行える可能性が極めて大です.しかし,豪雨災害ではこれらと異なり,「災害前の避難勧告発令」が行える可能性自体はあるものの,津波のようにトリガーが明確ではありませんから,勧告の判断をすることは容易ではありません.

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土砂災害で全国市町村調査 避難指示など積極派67%-静岡大

 静岡大防災総合センターの牛山素行准教授(災害情報学)は5日までに、全国の市町村の防災担当者を対象にした土砂災害対策のアンケート調査の結果をまとめた。市町村長が出す「避難指示・勧告」について、「“空振り”を恐れずに積極的に出すべき」と答えた市町村が67・6%を占めた。一方で、空振りを懸念して「慎重に出すべき」と答えた市町村が32・4%あり、牛山准教授は「避難勧告をためらう自治体が少なくない。どのような情報の出し方がいいか、地域ごとに意識共有を図る必要がある」と訴えている。

 避難指示の出し方や避難方法の伝え方は、7月末に中国・九州地方を襲った豪雨災害で問題化した。情報の利活用は「住民が判断すべき」が53・4%、「行政が責任を持って判断すべき」が46・6%と分かれた。

 牛山准教授は「7月末の豪雨災害のケースでは、被災地住民の間に、『空振りを恐れるくらいなら積極的に発表してほしい』という意見が目立った。情報の受け手の意識は高い。行政任せではなく、関連機関や市民が一緒に情報の扱いを考えていくべき」と話している。

 洪水や土砂災害に対応したハザードマップ(災害予測図)の作成率は72・1%。3年前に実施した同様の調査の40・5%を大幅に上回った。

 調査は昨年末、全国1805市町村(昨年12月現在)の防災担当者あてにアンケート用紙を郵送し、今年4月末までに回収した。回収率は68・9%。

 内容は解析を進めた上で、9月28、29日に京都大(京都府)で開かれる日本自然災害学会で発表する。

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2009年8月 6日 (木)

静岡新聞で報道されました

8月5日付静岡新聞朝刊で,8月1日の山口豪雨土砂災害の報告会に関する紹介記事が載りました.以下に引用します.

「利用者側にも努力が必要」という言葉は,私自身そういっている言葉ですが,あるいは上から目線に感じられるかもしれません.ここで言う「利用者」とは,「住民」だけを指すのではなく,行政機関,住民,滞在者など,災害情報を「利用する」立場にある人すべてを指します.

利用者,あるいは受益者と言い換えた方がいいかもしれませんが,受益者が何の努力もしなくてよかったハード防災対策と異なり,災害情報などのソフト防災対策は,利用者に努力を強いる防災対策です.取っつきやすそう,簡単そう,優しそう,などというイメージは幻想です.本気でソフト防災を進めていくのならば,我々はかなりの覚悟が必要になってきます.

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「利用者も努力必要」、災害情報を生かそう-静岡でセミナー、山口豪雨視察の牛山准教授が報告

 県と県内6大学、静岡新聞社など報道機関で組織する「しずおか防災コンソーシアム」はこのほど、静岡市葵区の県地震防災センターでセミナーを開き、7月21日の山口県豪雨災害を現地調査した静岡大防災総合センターの牛山素行准教授が現地の様子を緊急報告した。災害の概要を説明し、「災害情報をどう生かすのか、利用者側にも努力が必要」と強調した。

 牛山准教授は被災翌日の22日、現地に入り、被害が顕著だった特別養護老人ホームや国道262号を調査した。土砂にのまれた家屋や車など、現地で撮影した写真を示した上で、「以前にも頻発している土砂災害と同様な形態で、十分起こり得る災害だった」と説明した。

 老人ホームをはじめ、大規模な被害があった場所は土砂災害警戒区域に指定されていたことを踏まえ、「災害情報は充実してきている。情報の生かし方を考え、住んでいる土地の性質を学ぶことが減災につながる」と、平常時の備えの重要性を訴えた。

 市民約80人が聴講した。県砂防室の加納章室長も講演し、がけ崩れ・土石流の対策など、県が取り組んでいる事業を説明した。

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2009年8月 5日 (水)

岩手日報で報道されました

既報の市町村防災担当者を対象としたアンケート調査についてですが,8月4日付岩手日報でも取り上げていただきました.この調査の実作業は,岩手県立大の学生のみなさんに協力していただきましたので,岩手でも報じられたことは意義があったかと思います.

以下に記事を引用しておきます.
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避難勧告 判断に差 県立大、静岡大の全国自治体対象豪雨災害調査 「慎重に出すべき」32.4%

 県立大と静岡大などは3日、全国の自治体を対象とした豪雨災害情報の利活用状況のアンケート結果を発表した。行政側の避難指示・勧告の判断について「積極的に出すべき」67・6%、「慎重に出すべき」32・4%と意見が分かれ、自治体間での認識の違いが浮き彫りになった。
 調査は、3月まで県立大に在籍した静岡大防災総合センターの牛山素行准教授が中心となって、昨年12月1日時点の全国1805市区町村を対象に実施。回収率は68・9%。前回の2005年は、2393市区町村で、回収率は45・5%だった。
 避難指示・勧告の判断については「避難勧告や指示は空振りでもいいから、できるだけ積極的に出すべき」と「空振りは許容されないので慎重に出すべき」の二者択一で聞いた。空振りを懸念する慎重派が約3分の1あった。
 避難の判断は「住民が最終的に判断すべき」53・4%、「行政が責任を持って判断すべき」46・6%と意見が分かれた。
 牛山准教授は「避難勧告・指示の『空振り』を懸念するよりも、積極的に出すべきで、単に空振りを非難するのではなく、日ごろから情報の在り方について地域で意識を共有することが重要だ」と語る。
 洪水ハザードマップの作製率は前回比32・3ポイント増の58%。土砂災害ハザードマップの作成を含めると72・1%に上り、災害情報の体制強化が進んでいることが分かった。
 ただ、町47・1%、村28・4%と小規模自治体ほど作製率が低く、牛山准教授は「市町村役場の専門的な人材不足が課題。外部からの支援を活用すべきだ」とアドバイスする。

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朝日新聞で報道されました

8/3付けで公開された,市町村防災担当対象のアンケートについて,8月4日付朝日新聞朝刊(全国版)にて報道されました.

以下に関係箇所を引用します.
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ハザードマップ、住民説明に課題 静岡大などが全国自治体を調査

 各地で相次ぐ豪雨災害。その被害を減らすためのハザードマップは7割余りの市町村が整備しているものの、住民への説明会を開いていない、実際の避難に活用していない、といった課題があることが、静岡大学や日本自然災害学会などの調査でわかった。
 調査は郵送で行い、今年4月までに全国1244市町村から回答があった。浸水や土砂災害が想定される地域や避難場所を記したハザードマップは897市町村が備えていて、約7割に達した。マップを整備した市町村の8割は、全戸配布などしていた。
 ただ、マップ整備率は政令指定都市の90%に対し、一般市は69%、町が47%と、自治体の規模により差があった。
 マップを整備した自治体にも課題は残る。9割近くがその防災効果を重視しているのに、住民向けの説明会や講習会、学習会などを行っていた市町村は42%にとどまる。
 また、マップ作製後、実際に避難勧告を出したことのある市町村は218あったが、その際にマップを参考にしたと答えたのは、半分以下の98市町村。あまり活用していない実態が浮き彫りになった。
 調査にあたった静岡大学防災総合センターの牛山素行准教授は「専門業者に委託するなどして作っているため内容を十分説明できる人材が自治体に不足している。整備が進まない市町村も専門家の不足が一因で、国や県の支援が求められる」と指摘している。
 一方、山口県防府市での土砂災害では避難勧告の遅れなどが指摘されているが、今回の調査結果では、避難の最終判断について「最終的には住民が判断すべきで、行政はそれをサポートする」が53%、「行政が責任を持って判断すべきだ」が47%と、回答は分かれていた。(大久保泰)

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2009年7月30日 (木)

静岡新聞に掲載されました

7月29日付静岡新聞に,当方の記事が載りました.今回の一連の豪雨災害より前に受けた取材にもとづくものですが,あらためて,梅雨末期集中豪雨の怖さを実感しているところです.

関係箇所を引用いたします.
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NEWS交差点=ゲリラ豪雨-問われる地域防災力 行動計画策定急ぐ県

<中略>
 ■インタビュー(牛山素行・静岡大准教授)

 ◆場所の特性知り準備を

 短時間に降る猛烈な雨は、さまざまな災害を誘因する。ゲリラ豪雨の危険から身を守るため、何に注意すべきか。静岡大防災総合センターの牛山素行准教授(41)に聞いた。

 ―昨夏はゲリラ豪雨の被害が注目されました。

 「あまり知られていないが、昨年は台風の直撃がなく、例年と比べて降水量も被害も記録的に少ない年。死者や行方不明者、建物の全半壊などのデータからも、『大した雨が降らない』年だった。(児童ら5人が流された)神戸市の都賀川で起こった事故の衝撃が大きかったために、注目を集めたと言える」

 ―国が検討会を設置するなど、本格的な対策に乗り出しました。

 「都賀川の事故で、安全と思っていた公園で小学生の犠牲者が出るという衝撃性に、焦点が当たったのだろう。事故以来、ゲリラ豪雨は『特殊な自然現象』という認識が生まれたが、本当は『起こり得る当たり前の現象』。外力のせいにして思考停止するのは問題だ。人間側の対策で被害は軽減できる」

 ―気象庁は、黒い雲や雷鳴、冷たい風に注意を払うなどの対策を挙げています。

 「自然現象に目を向ける以前に、いる場所の地形や地質、気候、人口など、土地が持っている性質を知っておく必要がある。この場所でどういう災害が起こり得るのか。土地の脆弱(ぜいじゃく)性を知ることは、あらゆる災害対策の第一歩。過去にどのような被害があったのか。既にある情報を最大限に生かすべき。指定された危険個所やハザードマップなどを確認することが重要だ」

 ―ゲリラ豪雨に見舞われた際の注意点を教えてください。

 「04年以降の風水害の死者を調べると、用水路や田畑の様子を見に外出して流されるなど、自らの意思で危険な場所に接近して被害に遭う『事故型』が22%以上を占めているのが分かる。大雨警報と土砂災害警戒情報、記録的短時間大雨情報の3情報がセットになると危ない。豪雨のメカニズムを知ることよりも、自分がいる場所の特性をよく理解した上で、災害情報を知る心構えが大切になる」

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2009年7月24日 (金)

静岡新聞に掲載されました

今回の山口での豪雨災害に関し,7月24日付静岡新聞朝刊に当方のコメントが掲載されました.下記に引用します.

「大雨は何時間も続くものではない」は今から思うと適切でないコメントでしたが,確かに私自身このように言ってしまったことなので,仕方がありません.

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山口豪雨災害「油断しがちな状況か」-静岡大・牛山准教授が現地調査

 山口県の豪雨災害で、現地を訪れた静岡大防災総合センターの牛山素行准教授(41)=災害情報学=は23日までに、甚大な被害が出た防府市の土石流に関する緊急調査結果をまとめた。「降雨のピークが2回あり、小康状態を挟んだ2回目の豪雨の中で土石流が発生した」と当時の状況を分析し、「油断しがちな状況だった可能性がある」と指摘した。

 牛山准教授は発生翌日の22日に被災地に入り、土砂にのみ込まれた特別養護老人ホームや国道262号などを見て回った。発生当時、大雨警報に加えて土砂災害警戒情報が発令され、隣接の山口市には記録的短時間大雨情報が出ていたことに注目し、「防げた災害と言うには酷だが、現場は土砂災害警戒区域に指定されていた。注意すべき情報はそろっていた」と述べた。

 国道262号の被災に関しては、「移動中は情報が伝わりにくく、逃げにくい。土砂に押し流されてつぶれた車が目立った」と話す。教訓として「車に乗ると何となく安心してしまうが、危険度は徒歩と同じ。大雨は何時間も続くものではない。可能なら移動は控えるべき」と強調した。

 県と県内各大学、静岡新聞社など報道機関で組織する「しずおか防災コンソーシアム」は8月1日午後1時半から、静岡市葵区駒形通の県地震防災センターで臨時の土曜セミナーを開き、牛山准教授が調査の詳細を報告する。問い合わせは同センター<電054(251)7100>へ。

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2009年7月 3日 (金)

静岡放送に出演

去る7月1日(水),静岡放送(SBS)の夕方の情報番組「イブニングeye」のなかの,「防災最前線」というコーナーに出演しました.このコーナーはweb上に,文章でほぼ完全に保存されております.

7月1日放送 「大雨から身を守るには」
http://blog.shizuokaonline.com/eye/2009/07/post_161.html

静岡放送へは,7月8日(水)にも出演の予定です.今度は,天気コーナーへの出演が予定されています.

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2009年3月 2日 (月)

陸前高田でのシンポジウム無事終了

既報のように,2月27日に「地域防災に関するシンポジウム」を計画しておりましたが,無事終了しました.地元気仙町今泉地区の方を中心として,約70名ほどのご参加をいただきました.

足かけ2年にわたって調査の実施,ワークショップの企画実施に取り組ませていただいた地区での,とりまとめ的な行事として行ったものです.これだけの時間をかけて,必ずしも十分な成果が得られたかどうか,どうも反省する点が多々ありますが,わずかでも,部分的にでも,何か役立つところがあればいいと願っています.

なお,本シンポジウムについては,3月1日付岩手日報に,「地域で津波防災啓発を 住民調査の結果発表 陸前高田でシンポジウム」というタイトルで記事が掲載されました.

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2008年12月 3日 (水)

岩手日報にコメントが掲載されました

12月2日付岩手日報の下記記事内に,当方のコメントが掲載されました.

論説
緊急地震速報1年 使いこなす道考えたい
http://www.iwate-np.co.jp/ronsetu/y2008/m12/r1202.htm

関係箇所を引用しておきます.

 県立大の牛山素行准教授らが岩手・宮城内陸地震の後に実施した調査では、速報に対する「過剰な期待」という問題も浮かび上がった。自由回答で受信方法に次いで多かったのが「もっと早く、高精度に」という要望だった。
 この地震は直下型だったため、震源に近いところでは間に合わなかった。速報そのものがもともと、物理的な限界を持っている。牛山准教授は災害情報学会で「速報を地震の予知と思う深刻な誤解がある」と語った。


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2008年11月20日 (木)

朝日新聞・岩手面で報道されました

11月17日付朝日新聞岩手面の下記記事中で,当方のコメントが報道されました.

備えよ 宮城県沖地震
http://mytown.asahi.com/iwate/news.php?k_id=03000000811170005

web版にも載っていますが,すぐ消えてしまうでしょうから,関係する部分を引用しておきます.10月31日に自衛隊が中心となって行われた宮城県沖地震想定の大規模実働訓練を紹介した後に出てくる記事です.

だが、牛山素行・県立大准教授(災害情報学)によると、沿岸地区住民の中でも避難する基準はまちまちだ。
 津波で浸水する危険の高い陸前高田市気仙町の998世帯を対象に、2月にアンケートを実施した(回収率87.5%)。それによると、津波予報の高さが「0~2メートルで避難する」と答えた人は全体の5分の1程度にとどまった=円グラフ。
 牛山准教授は、予報が2メートルでも、実際は山地に波がぶつかってのぼるため、到達標高はもっと高くなると指摘。平地の場合でも、「たと え50センチの波でも体にぶつかれば自由がきかなくなり、おぼれてしまう。1メートルだとまず助からない。流れのある水はとても怖い」と警告する。
 さらに、津波の脅威は伝わる速さにもある。沖ではジェット機並み、海岸近くでも電車並みの速度という。津波は地震発生から10分ほどで陸に到達することもあり、「波が陸に近づいてから走って逃げるのでは、間に合わない」。
 それではどう備えればいいのか。
 牛山准教授は、少しでも津波の不安を感じたら、注意報や警報の発令を待たず、迅速に高台やビルなど壊れにくい建物に逃げることだという。そのためには、普段から避難場所と経路を確認しておくことが欠かせない。
 1960年のチリ地震津波で家がつぶれた同市米崎町の主婦(70)は「この辺りでは地震といえば津波。避難所の中学校に逃げる訓練をしたり、寄り合いで注意を呼びかけたりしています」と話す。
 牛山准教授は「沿岸に限らずどこでも、津波や土砂崩れといった非常時に自分の家がどのような危険にさらされるのかを、個別に確認してほしい」と呼びかけている。


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2008年9月15日 (月)

中日新聞で報道されました

平成20年8月末豪雨に関する当方のコメントが,9月11日付中日新聞に掲載されました.

<寸断された情報・下> 頼れぬ行政 地域に対応を丸投げ
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/ntok0065/list/CK2008091102000243.html

関係箇所を引用します.

 結局、頼れるのは行政ではなく、自分と地域の力しかないのか。災害情報学が専門の岩手県立大の牛山素行准教授(40)は「住民側にも普段からの備えが必要」とした上で疑問を投げかける。「直接住民の安全にかかわるような被災状況の把握や対応などを『自助・共助』の名の下に、行政は都合よく丸投げしてはいないか」
 豪雨を教訓に、行政が河川改修や通信機器の整備などハード面に手を付けていったとしても、最後に鍵を握るのは人間でしかない。

あまり真意が伝わらなさそうな表現になっていますが,仕方のないところでしょうか.筆者は「丸投げしている行政機関」を批判する意図は全くありません.「行政は頼りにならないから自助,共助が大切」とは思いません.「防災は行政の仕事」から「防災は地域で」といった,極端な方向転換に疑問を抱いているものです.

「自助・共助とは,どこでも,誰でも,簡単にできて,効果の大きい防災対策」といったイメージを持って,過去の特定の災害事例(阪神大震災など)「のみ」の教訓をもとに,現代の技術・情報や地域性を無視したマニュアル的な「ぼうさいへのとりくみ」をすることに強い懸念を抱いています.

ハード対策,ソフト対策,いずれも万能ではありません.しかし,ハード対策に限界があるからといって,いきなり,「自助・共助」と称して,「だれでも,簡単にできる対策」にばかり奔るのは,いかがなものでしょうか.

現代は,整備された災害情報がいろいろとあります.災害情報といっても,リアルタイム雨量のような動的情報ばかりでなく,ハザードマップに代表される「個々の地域の災害素因を表す情報」,いわば静的情報も重要です.すでにある情報を生かさずに,「自助,共助」ばかりを強調するのは,「竹槍戦術」のようにおもえてなりません.

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2008年9月 9日 (火)

朝日新聞などで報道されました

少し前の記事ですが,9月1日付朝日新聞(名古屋)の,「集中豪雨、愛知で急増 時間50ミリ以上、この10年に49地点」という記事中で,8/28-29の豪雨災害関係の当方のコメントが掲載されました.関係箇所を引用します.

岩手県立大学の牛山素行准教授(災害情報学)は「自分がどのような場所に住んでいて、どのような危険があるのかを把握することが重要。危険がわかれば、浸水マップなどの情報を活用して備えることが必要だ」と話している。

意味が通らないわけではないのですが,後半の語順がちょっと逆で,ハザードマップ等のすでに整備されている災害素因に関する情報を生かして,「自分がどのような場所に住んでいて、どのような危険があるのかを把握することが重要」というのが私の考えです.

もう1件,これはさらに前の記事ですが,8月9日付南日本新聞(本社:鹿児島)に,「鹿県内首長ら、災害対応学ぶ/鹿児島市で研修会」というタイトルで,当方が行った講演の紹介記事が載りました.関係箇所を引用しておきます.

岩手県立大学の牛山素行准教授は「普段から雨量などの情報システムを理解しておかなければならない」とソフト対策の重要性を訴えた。



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2008年8月 5日 (火)

岩手日報で報道されました

8月4日付岩手日報に当方のコメントが載りました.

震災に備え家具固定作業奉仕へ 藤沢町大工組合
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20080804_17

地元の大工組合が,高齢者世帯を対象に屋内の家具固定のボランティアをするという内容です.当方のコメントは次のように紹介されています.

県立大総合政策学部の牛山素行准教授(災害情報学)は「専門性を生かした共助、要援護者への支援の一つとして意義がある」とし、「全地域で追随して同じことをするのではなく、それぞれの必要性や被害の可能性に応じた取り組みを考えてほしい」とアドバイスする。

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2008年8月 3日 (日)

産経新聞に名前が出ました

7月30日付産経新聞の,

【Re:社会部】地震に「実のある備え」を

という記事に,当方のコメントが紹介されています.web上の記事にはないようですので,引用しておきます.

<前略>
6月の岩手・宮城内陸地震では、宿泊客や釣り人、工事作業員など、自宅以外での被災者が非常に目立ちました。「震災対策は家の中ばかりを考えがち。この地震を、外出時の危険を再認識する教訓にすべきだ」という、岩手県立大の牛山素行准教授(災害情報学)の話が印象に残っています。
<後略>

28日の都賀川での災害でもそうですが,一般的な視点とは異なる視点が,災害研究,災害対策には重要なのではないかと思っています.

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2008年7月31日 (木)

出演は中止

今朝ほどの本稿記事でご紹介しました,明日8月1日のNHKへの出演は,内閣改造に伴う番組変更のため,中止となりました.

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2008年7月30日 (水)

NHKジャーナルに出演

昨日7月29日22時からの,NHKラジオ第一放送「NHKジャーナル」に,電話インタビューという形で出演しました.内容は,7月28日の神戸市での豪雨災害に関係して,親水公園の防災上の課題などについてのものでした.要点を挙げると以下のようになります.

  • 都賀川のような自然条件,社会条件を持つ川は全く珍しいものではなく,我々の身近にいくらでもある.
  • 親水公園はあくまでも「川の中の公園」であり,川の中には大雨が降れば当然水が流れることを留意しなければならない.
  • 流れのある水は,水深50cmでも流されてしまうくらい,怖い.
  • 看板で危険を知らせることは重要だが,単なる警告表示にとどまらず,学習資料となるようなことが望まれる.
  • 警報装置は有効だと思われるが,どこにでもつけられるわけではない.多くの人が利用する所など,重要度を判断してつけていくしかない.

放送を後で聞いて思ったのですが,警報装置について少し期待を持たせすぎの発言をしてしまったような気もしました.今回のような事例の場合,公園の近くに簡易な水位警報装置があったとしても,その情報が警告情報として間に合ったかどうか,いささか疑問に感じます.

あるいは,スピーカーを整備して,大雨警報などが出たときに知らせる,という手も考えられますが,都市部だと「うるさい」という声が必ず出てくるでしょうし,警報はたびたび出ますから,なれてしまったり,意味がわからないなど,災害情報に関してよくある問題が生じることが容易に想像されます.

ただ,今回の被害は,私が従来から指摘している「外に出かけている人は皆災害時要援護者である」という問題が痛ましい形で現れてしまった例だとも言えます.有効な対策は難しそうですが,問題の整理,提言はしていく必要がありそうです.

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NHKなどで報道されました

7月24日の岩手県沿岸北部の地震に関する現地調査の途中で,NHKによる取材を受けましたが,その模様が放送されたようです.具体的な映像は確認していませんが,NHKニュースの記事データベースに,「岩手県北部地震 地元の災害専門家 洋野町の被害状況を調査」という記事が7月24日付で確認できます.

また,この地震に関し,岩手日報にもコメントが掲載されました.あいにくweb記事には載っていませんが,7月28日付の「★震度6強再び 岩手北部地震★(上) 恐怖 「すぐ戸外に逃げた」 慌てる要素 排除が肝心」という記事の中で,以下のように紹介されています.

災害時に慌てないため、どう心構えをすべきか。県立大総合政策学部の牛山素行准教授(災害情報学)は「寝室に大きな家具を置かないなど不安要素を取り除くことは普段からできる」と語る。

<中略>

 その要因には、揺れの周期が短く、家屋崩壊に強く影響する周期一―二秒の揺れがほとんどなかったことが指摘されている。牛山准教授は「地震にはいろいろなパターンがある。震度6強でもこんなものかと考えるのは危険だ」と注意を促す。

また,非常に細かいですが,「エコノミスト」7月8日号(Vol.86, No.38)の「言言語語」欄(各新聞のエッセンスを紹介する欄)に以下のような紹介が見られました.

「居住地域での人的被害があまりなく、山間部で仕事をしていた人や観光客などが遭難している珍しい地震だ」
(岩手・宮城内陸地震を牛山素行・岩手県立大准教授が。6月16日付『産経新聞』)

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2008年7月 6日 (日)

地震関係以外の当方に関する報道

岩手・宮城内陸地震関係の報道について整理していた際に,これまで把握していなかった当方に関する報道をみつけましたので,だいぶ時季外れになっていますが,挙げておきます.

  • 水害対策 かなめは住民連携 奥州・水沢羽田地区 自主防災会が研修,岩手日報,2008年3月19日
  • 官民協働で安全性向上 気仙川の防災考えるWグループ 総合的な治水対策提言,岩手日報,2008年3月20日
  • 取材ノートから 社会報道部・松尾浩道 利用頻度低い水位・雨量情報,京都新聞,2008年4月29日

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最近の当方に関する報道

岩手・宮城内陸地震に関して,当方にもいろいろな取材をいただきました.本日現在で当方が確認している報道を以下に整理しました.当方のコメントが掲載されているものが対象で,委員メンバーとして名前が載っているのみといった記事は省略しています.

  • 岩手・宮城内陸地震 住宅被害少ない理由は 弱かったキラーパルス,産経新聞,2008年6月16日
  • [震度6強](中)検証・初動対応 減災へ、尽きない課題(連載)=岩手,読売新聞,2008年6月17日
  • 土砂災害現場を視察 砂防学会緊急調査団 岩手・宮城内陸地震,岩手日報,2008年6月23日
  • ★備えは万全か 岩手・宮城内陸地震★(1) 情報伝達 通信手段確保で明暗,岩手日報,2008年7月3日
  • (岩手・宮城内陸地震による土砂ダムに関するコメント),テレビ岩手「プラス1いわて」,2008年6月18日
  • (岩手・宮城内陸地震による人的被害に関するコメント),テレビ岩手「プラス1いわて」,2008年6月19日

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2008年3月 1日 (土)

京大防災研講演会

平成19年度京都大学防災研究所研究発表講演会が,2/28~29の間,京都市内で行われました.

http://www.dpri.kyoto-u.ac.jp/web_j/hapyo/08/h19-nenkai.html

この講演会は,京大防災研の所属教員や共同研究者などが,研究成果を発表するもので毎年この時期に行われています.大きな組織であるため,講演会の規模は学会並みです.

牛山は,防災研の非常勤講師を仰せつかっており,今年は他に支障する案件もなかったため出席することができ,「豪雨災害被災住民の防災情報に対する認識-2006年10月北日本豪雨災害を事例として-」のタイトルで発表をしてきました.内容的には,昨年の災害情報学会で発表した内容に,更に解析をくわえたものでした.

なぜか,京都新聞に取り上げていただいています.

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008022800167&genre=G1&area=K1G

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2007年12月25日 (火)

岩手日報にコメントが掲載されました

12月22日付岩手日報の下記記事内に,当方のコメントが紹介されました.

住民が地図作り推進 盛岡市、要援護者を支援
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20071222_12

この記事で紹介されている「防災マップ」は,おもに災害時要援護者に関する情報を掲載したものを指しています.「防災マップ」という言葉は,発する人によって持っているイメージがかなり異なりますので,用いるには注意を要する言葉だと思います.

同記事で,私のコメントは「まず地域でどのような災害が想定されるかを把握し、どうような備えが必要かを専門家の意見を交え、検討することが大切だ」と要約していただいています.ここで言う「専門家」とは,ハザードの専門家という意味ではなく,ハザードの専門家は無論のこと,福祉関係者など,様々な意味での「専門家」を指しています.「地域のことは地域の人『だけ』で」,という考え方は誤解ですよ,という趣旨です.

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2007年12月17日 (月)

岩手日報で報道されました

12月13日付岩手日報に,当方の災害時の避難行動に関する研究についての紹介記事が掲載されました.

災害時の避難勧告早めに 8割が「空振り」容認
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20071213_6

内容は,11月の災害情報学会での発表内容が中心となっています.少し時間が経ちましたが,取り上げていただいてありがたく思っています.

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2007年11月21日 (水)

NHK盛岡で報道されました

My_documentspdvd_003 11月16日(金)7:30~の,NHK盛岡放送局「おはよういわて」のなかで,当方の研究内容が報道されました.ニュースの一つとして伝えられ,「空振りでも避難勧告を」のタイトルがつけられていました.

内容は,11月17日に日本災害情報学会で発表した,「リアルタイム雨量・水位情報に対するインターネット利用者の認識」,「2006年10月北日本豪雨災害時の住民による防災情報利用実態」の2題の発表内容の一部です.

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2007年9月30日 (日)

岩手日報で報道されました

9月25日付岩手日報に,当方の豪雨災害による人的被害に関する研究の紹介記事が掲載されました.

豪雨災害死、目立つ事故型 県立大が調査
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20070925_2

岩手県でも被害があった9/17~18の豪雨災害の事例にも触れ,今後の教訓といった位置付けの記事になっています.文中では紹介がありませんが,9/26の自然災害学会での発表内容をベースにしていただいています.

あんまり明るい研究テーマではないのですが,基礎的な事で,誰かがやり続けなければならないテーマだと考えて取り組みを続けています.

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2007年9月23日 (日)

東京新聞で報道されました

少し遅ればせになりましたが,9月13日付の東京新聞・中日新聞に,当方のコメントが報道されました.web上では,中日新聞のサイトで見ることができます.

洪水に備えて ハザードマップ活用 通行止め、浸水想定区域を把握
http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2007091302048408.html

内容はご覧いただけば分かりますが,当方で行っている,豪雨災害時の人的被害に関する話題です.

若干補足説明をいたしますと,文中の,

「財産の被害は防ぎきれないが、生命は情報・知識で守られる。土砂崩れの危険がない限り、家の中にいた方が安全な場合が多い」

というくだりは,少々誤解を受けやすいかも知れません.「土砂災害の場合は自宅での被災が多く,洪水,事故型など他の被災形態の場合は自宅外の屋外での被災が多い」という調査結果を記事にしていただいた部分ですが,「家の中にいた方が安全な場合が多い」とまで言い切るのは少し難しいかも知れません.「家の中にいた方が安全な場合もある」というところでしょうか.

災害時にどう行動するか?,は,単純化・共通化した「正解」がありません.それぞれの辞書材場所や災害の種類によって,「どうすべきか」が変わります.日頃から「自分はどうすべきか」という想定を,少しでも多く行っておくことが重要ではないでしょうか.

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2007年7月 9日 (月)

土砂災害警戒情報に関する報道

土砂災害警戒情報に関する当方のコメントが,本日7月9日18時10分からの,NHK盛岡放送局「おばんですいわて」の中で取り上げられました.

テレビですので,番組中でのコメントは短くなっていましたが,この情報について私が挙げておきたい留意点は次のとおりです.

  • 土砂災害警戒情報は「大雨警報」を補強する情報です
  • 「地域ごとの雨の降り方の違い」は考慮されています
  • 発表されるのは市町村単位です
  • 市町村内のどのあたりが要警戒かは,「補足情報」で見当をつけますが,メッシュ一つ一つを細かく見て,「このメッシュは危険,このメッシュは安全」などのような見方をすることは適切ではありません.
  • 細かな危険箇所の特定には,土砂災害警戒情報(動的な情報)と,既存の土砂災害特別警戒区域(静的な情報)などの情報を生かしましょう.
  • 土砂災害特別警戒区域,急傾斜崩壊危険箇所,土石流危険渓流などの指定は,地形特性を元に行われています.「これまで土砂災害がなかった」と思われている地域でも,地形的に土砂災害の危険性がある場所はこれらの危険区域に指定されています.過去の経験,伝承「だけ」に頼らず,注意しましょう.
  • 人が死ぬような現象だけを予測しているわけではありません.道路が片側交互通行となるような崩壊が発生すれば,十分「当たり」となります
  • 地すべりのような,長時間にわたって活動する土砂移動現象を警告するものではありません

関連資料を下記にも掲示しています(再掲).
http://disaster-i.la.coocan.jp/notes/20070220.pdf

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2007年7月 4日 (水)

災害情報協議会

本日7月4日,盛岡市内にて「(岩手県)災害情報協議会」が開催されました.国土交通省岩手河川国道事務所,盛岡地方気象台,岩手県などと,岩手県内各市町村の防災担当者が集まり,主に気象災害時の情報について,最近の動きや,事例報告などの情報交換を行う会合です.

  • 平成18年10月6~8日災害における各情報の伝達状況確認
  • 平成19年1月13日津波による避難勧告に対する住民アンケート結果報告
  • 災害情報等に関する連絡事項(市街地における想定浸水深等の表示の推進について,緊急地震速報について,など)

などの話題が紹介されました.

牛山は,アドバイザーとして参加し,いくつかのコメントを行ったほか,「平成18年7月豪雨による災害と災害情報」のタイトルで話題提供も行いました.

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2007年4月17日 (火)

報道の紹介

当方関係の新聞記事,かなり古い記事ですが,本ブログで紹介していなかったことに気がつきましたのでここで挙げておきます.

[連載] 減災 知の力―阪神・淡路大震災から12年 災害情報生かせるか
2007/1/17 読売新聞(関西)
http://osaka.yomiuri.co.jp/shinsaimirai/sm70115a.htm

地域防災意識浸透せず 花巻市
2007/3/7 岩手日報
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20070307_16

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2006年12月 1日 (金)

津波予報と避難意向に関係に関する報道

11月27日付朝日新聞夕刊に,「津波警報、なぜ逃げぬ 「2メートル」誤解?余裕? 択捉沖地震、避難所へ1割だけ」という記事が掲載されました.その中で,過日の災害情報学会において発表した,

吉田淳美・牛山素行,津波経験地域における住民の危険認知について,日本災害情報学会第8回研究発表大会予稿集
http://disaster-i.la.coocan.jp/notes/2006JSDIS_Y.pdf

で触れた,津波予報で伝えられる津波の高さと,避難意向の関係についての調査結果が紹介されました.

gooニュースでまだ記事本体を参照できるようです.

http://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/K2006112702140.html?C=S

11月15日の津波に関しては,「(逃げた人が多数派とまでは行かないかも知れないが)意外に多くの人が逃げたのかも知れない」と考えているのですが,

津波避難者は意外に多かった可能性も
http://disaster-i.cocolog-nifty.com/blog/2006/11/post_f849.html

この記事だけを見ると,逃げる人が少ない話を私もしているように見えるかも知れません.なかなか難しいものです.

朝日新聞夕刊は,岩手県内では配られませんので,紙媒体での記事は見ていませんが,全国紙に載ると見ている人も多いようで,検索すると少なくとも7,8カ所のブログなどでこの記事が取り上げられているようです.

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2006年11月11日 (土)

葛巻町災害に関しての報道

10月6日から7日にかけての岩手県葛巻町などでの豪雨災害(主に人的被害)に関しての当方のコメントが,NHK盛岡放送局の,11月10日18時05分からの「おばんです岩手」で放送されました.この災害については,

2006年10月6日~7日の北東北などの豪雨災害に関するメモ
http://www.disaster-i.net/disaster/20061007/

岩手県で人的被害の可能性
http://disaster-i.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_57a7.html

葛巻町被災地現地踏査
http://disaster-i.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_9695.html

でも触れてきましたが,1名が,川に転落し,死亡するという被害を生じています.この災害では,

(1)一旦避難したが,その後避難所を出て,遭難している.
(2)犠牲者が遭難したことに,3日間誰も気がつかなかった.

という特徴があります.(1)は時折見られる状況ですが,(2)は個人的には初めて知った状況です.いずれも,即効的な対策が考えにくい,という共通点もあります.災害対策の道の遠さをあらためて実感する事例となりました.

この災害に関しては,

広報くずまき 2006年11月号
http://www.town.kuzumaki.iwate.jp/q/1811/index.html

に比較的詳しい記述があります.

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2006年11月 2日 (木)

防災ワークショップ研究会

当方では2006年4月より,国土交通省岩手河川国道事務所,財団法人東北建設協会と,「防災ワークショップの効果検証と効果的実施に関する共同研究」を実施しています.本日11月2日,同共同研究の研究会が岩手河川国道事務所で行われました.

今回の研究会では,研究会メンバー外の話題提供者として,富士常葉大学環境防災学部の小村助教授,群馬大学工学部の片田教授をお招きし,災害図上訓練DIGの現状や,多様なハザードマップを用いた住民・行政のよりリアルな災害に関する認識共有の実施例に関してのお話を伺いました.また,当方からは,この共同研究の中間報告として,岩手県内を対象として実施した防災ワークショップの実施状況に関しての調査結果などを報告しました.

先週の気象学会や災害情報学会,本日の研究会でも共通して指摘しているのですが,ワークショップなどの住民参加型の防災活動に対して,「専門家」や「技術者」は,それぞれの専門性に立脚した批判的検証をもっと積極的にやらなければならない時期に来ていると思います.防災ワークショップは,確かに,盛り上がっておもしろい.しかし,「誰でも簡単にできる活動」にとどめてしまっては,本来の機能を損ねる事になると思います.

なお,本日の研究会については,NHK盛岡放送局の,11月2日18時10分からの「おばんです岩手」などで報道されました.

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2006年10月31日 (火)

記事検索により判明した報道

最近行った新聞雑誌記事検索により,当方に関し,以下のような報道が為されていたことが分かりました.

●豪雨、無理に逃げず屋内待機も手 安全な避難行動とは
2006年8月27日 読売新聞 朝刊

http://osaka.yomiuri.co.jp/shinsaimirai/data/sm60827b.htm

8月に発表した「洪水ハザードマップと防災情報に関する調査」が利用されており,浸水することを考慮していない指定避難場所が少なくないことが言及されています.

●合併自治体、防災見直し 速報・情報互換に課題 広域化の中で高齢化・過疎化
2006年9月1日 朝日新聞 夕刊

同じく「洪水ハザードマップと防災情報に関する調査」の利用.市町村における防災に関する人材不足についての調査結果が紹介されています.こちらはネット上での無料閲覧は不可能な模様.

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2006年10月29日 (日)

学会発表に関する報道

既報の通り,10月28日~29日に行われた日本災害情報学会で,2件の発表(1件は学生が担当)を行ってきました.

http://disaster-i.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_d2f0.html

このうち,「津波経験地域における住民の危険認知について」の発表内容に関し,10月28日付岩手日報夕刊にて報道されました.特に,避難を考える津波予報の高さに関心が持たれているようです.

津波避難に住民の意識差 県立大の調査
http://www.iwate-np.co.jp/news/y2006/m10/d28/NippoNews_17.html

また,NHK盛岡放送局の,10月27日18時10分からの「おばんです岩手」,NHK仙台放送局の,10月28日7時30分からの「ウィークエンド東北」(東北6県で放送)でもこの内容について放送されました.

この発表は28日に行われましたが,学会でも関心を持っていただき,いくつかのコメントをいただきました.

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2006年9月 4日 (月)

当方関係記事の紹介など

先週発売のフライデー2006年9月15日号の,

【異常気象ルポ】酷暑の次は豪雨・洪水で列島水没危機
【新型】「ニート台風」で9月の日本は大パニック!

という記事中に,当方のコメントが紹介されました.比較的,当たり障りのない内容ではありますが.

防災の日関係か,ここのところ外部からの問い合わせが相次ぎました.問い合わせに対応するには,日頃からの積み重ね(勉強)が必要ですが,どうもなかなかできていないようで焦りを感じているところです.

話は変わりますが,9月2日は,8月18日に発生した岩手山の土石流現場を上流部まで踏査してきました.今回は,基礎調査目的ですので特に公開する情報はありませんが,土石流の恐ろしさをあらためて実感しました.

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2006年9月 1日 (金)

本日のNHKジャーナルに出演の可能性

NHKラジオ第一放送で,夜22時から22時55分に放送されている「NHKジャーナル」という番組があります.

http://www.nhk.or.jp/radiodir/shou/jya/jya.html

本日9月1日のこの番組の中で,当方のコメントが流される可能性があります.番組予告の中では,「災害時避難勧告をどう出す」とありますが,7月の長野県岡谷市での土砂災害などの話題の中で取り上げられる可能性があります.8月22日に,岡谷市の現地踏査の際に,同行取材を受けたものがソースとなるはずです.

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2006年8月23日 (水)

ハザードマップ報告書に関する報道(続)

8月4日に公表いたしました,「洪水ハザードマップと防災情報に関する調査報告書」について,下旬になって新たにいくつかのメデイアで報道されているようです.

避難場所示す「洪水マップ」 作成進まぬ市町村
8月21日 信濃毎日新聞
http://www.shinmai.co.jp/news/20060821/KT060820FTI090012000022.htm

災害予測地図 市町村6割未作成 全国調査国などの支援必要
8月23日 西日本新聞
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/20060822/20060822_083.shtml

災害予測地図、市町村の6割が「未作成」
8月23日 中国新聞
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200608220126.html

他に,共同通信からの配信記事として,全国の地方紙のほとんどが記事を掲載したようです.こちらには残念ながら記事中に当方についての記載はありませんが,一例を挙げます.

市町村の6割「未作成」 災害予測地図、支援が必要
山陽新聞
http://www.sanyo.oni.co.jp/newspack/20060822/20060822010033641.html

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2006年8月 5日 (土)

ハザードマップ報告書に関する報道

昨日公表いたしました,「洪水ハザードマップと防災情報に関する調査報告書」については,少なくとも下記の2メディアで報道がなされたようです.

ハザードマップ、自治体の6割が未作成
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20060805AT1G0402K04082006.html
(日本経済新聞)

作成市町村25% 洪水ハザードマップ
http://www.iwate-np.co.jp/news/y2006/m08/d05/NippoNews_2.html
(岩手日報)

後者の記事では,「また作成自治体の40・2%が住民だけで作っており、行政の「丸投げ」もみられた。」とありますが,これは間違いです.この表現ですと,調査対象とした市町村全体を対象とする洪水または土砂災害ハザードマップの「40.2%が住民だけで作られていた」ように読み取れますが,そうではありません.

これは,(市町村全体を対象とする洪水または土砂災害ハザードマップとは別に)「ワークショップ形式で,住民も参加して作成するタイプの,いわゆる「防災マップ」が作成されたことがありますか」という設問に対して,「ある」と回答した市町村のうち40.2%が,住民「だけ」でその「防災マップ」を作成したと読み取れる,という結果を,誤解されたものと思われます.ちなみに,リリース文の原文では下記のようになっています.

------------------------------------------------------

防災マップ作りなどの防災ワークショップは15.1%の市町村で実施されている。防災マップの作成市町村のうち、40.2%が「住民だけ」で作成していると回答した。住民だけで取り組むことが「自助・共助」ではなく、問題点の見落としや、技術的な誤解が生まれる可能性も否定できない。より広範な専門家との協働が望まれる。

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「防災マップ」は,この文脈の前の部分で言っている「ハザードマップ」とは別のもの,という意味を強調したつもりだったのですが,「防災マップ=ハザードマップ」と読み取られたようです.「防災ワークショップを実施したことがあるという市町村のうち,40.2%が・・・」と書くべきでした.

こちらの意図を正しく伝えるのは難しいものであるということを,あらためて感じました.

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2006年8月 2日 (水)

岩手日報に当方関連記事

書きそびれていましたが,7月28日付岩手日報に,当方に関する記事が掲載されました.

被災は「想定外」か
公開される情報の活用を
http://www.iwate-np.co.jp/cyokugen/06cyokugen/cyoku060728.html

平成18年7月豪雨の長野県の被災地を調査した後の印象などについての紹介です.

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