2008年10月13日 (月)

防災と図書館

「図書館の防災」の話ではありません.「図書館『と』防災」です.

ACADEMIC RESOURCE GUIDEの岡本さんが,そのブログで拙著「豪雨の災害情報学」の書評を書いてくださっています.

牛山素行著『豪雨の災害情報学』読了
http://d.hatena.ne.jp/arg/20081011/1223715474

同記事では過分なお褒めをいただいていますが,非常に新鮮に感じたのが,

図書館やアーカイブズが災害の記録と記憶についてどのような貢献ができるのか、という観点でも議論を深められるだろう。言うなれば「防災支援」の可能性である。

というご指摘でした.

筆者は以前から,過去に起こった災害を知る,学ぶ事の重要性を声高に言っていますが(ただし,過去の事例ばかりを学んでもいけないと思っています),その場面で図書館が機能を発揮するというのは,頭にありませんでした.

しかし,言われてみれば,図書館はまさに過去の情報を調べたり,あるいはさらに積極的に,展示・講座等でいわゆる「普及」をするためにうってつけの場所です.特別な場所にしか存在しないという訳でもなく,全国津々浦々に存在しているという点も大変心強い存在です.

私自身,災害関係の現地調査に行った際に,少しでも時間的余裕があれば現地の図書館に立ち寄って,災害関係の資料を探します.防災について考える上で図書館が役割を果たすという話は,大変納得がいきます.具体的なアイデアがあるわけではありませんが,今後,心にとめておきたいと思います.

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2007年4月28日 (土)

ハザードマップポータル

国土交通省が,「ハザードマップポータル」というページを開設しました.

国土交通省ハザードマップポータル
http://www1.gsi.go.jp/geowww/disapotal/

全国の市町村別に,どのようなハザードマップが公開されているかを調べることができます.また,ネット公開されているハザードマップにはリンクが張られています.これまでも類似のページはないでもなかったのですが,なかなか便利なものになりました.

無論,フォローできないハザードマップは出てきます.たとえば,岩手県,宮城県では津波浸水予測図(ほぼハザードマップと言って問題ありません)がweb公開されていますが,これは今回のハザードマップポータルからはリンクされていません.よそのページからちょっとリンクがしにくいページ構造の為なのかな,とも思います.

あるいは,岩手県では

岩手デジタルマップ
http://gisweb.pref.iwate.jp/iwategis/readMe.jsp

というところから,急傾斜崩壊危険箇所などの表示ができます.これも上記のポータルには触れられていません,が,これも無理もないことだと思います.これはいわゆるwebGISで,たまたま岩手を例に挙げましたが,各地で見られます.見る側からするとハザードマップですが,この種のページは,かなり上位側の入り口以外は他のページからのリンクが困難です.

情報整備をする方々は,「使いやすいシステムを,分かりやすいシステムを,見やすいシステムを」というふれこみで,各地で様々な「工夫」をされています.無論,その努力を否定するつもりはありませんが,結果的に「ハザードマップ」という一つの目的のために,使い方がてんでに異なる無数の「システム」が存在していることは事実でしょう.

少しうれしかったのは,国土地理院の土地条件図も「ハザードマップの仲間」だということが認知されてきたのか,このポータルに含まれていたことです.土地条件図は,「読める人さえいれば」大変有力なハザードマップになります.

いずれにせよ,最も重要なのは「ハザードマップを読める人」の存在でしょう.「どなたにも分かるようなハザードマップ」は理想でしょうが,空想のような気がします.不特定多数を対象とするのではなく,まずは,「ハザードマップを読んでもらわないと困る人」に徹底的に読んでもらうことが必要なのではないでしょうか.

全国のハザードマップのポータル開設(レスキューナウの紹介記事)
http://rescuenow2.cocolog-nifty.com/bousai/2007/04/post_5601.html

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