2014年9月 6日 (土)

奈良県の土砂災害危険個所を参照する方法

奈良県で講演するに当たって参考にするために,奈良県の土砂災害危険個所を参照しようとしたのだが,これがなかなか手ごわい.以下,見えるようにするまでの顛末をメモしておく.
 
まず,国交省の「各都道府県が公開している土砂災害危険箇所と土砂災害警戒区域」 http://goo.gl/4T6B0 から奈良県の位置をクリックすると http://www1.nara-saboinfo.jp/ だが,Chromeでは一瞬で奈良県トップに連れて行かれてしまう.
 
まあこういうときはIEで見るのが吉なのでIEで接続すると,奈良県トップページに連れて行かれることはなくなり,現在の土砂災害危険度情報や雨量や,土砂災害危険個所図を重ねてみることができるらしきページが表示される.しかし,あくまでも「らしきページ」で,文字や画像やボックスがガチャガチャ重なり合っていて操作ができない.危険個所を表示するらしき「レイヤ選択」というところを操作しても何も変化しない.
 
これは相当な手ごわさだ,と困惑したが,親切な方が教えてくれた.このページは古いIEにしか対応していないとのこと.解決策は,メニューバー「ツール」から「互換表示設定」を選択→「追加するWebサイト」に http://www1.nara-saboinfo.jp/ と入力.以上.すると,おおっ,正常に表示された!
 
こういう現象を見て,「行政は情報を公開する気がない」と憤られる向きもあると思うけど,お金や技術や人手を動かしにくい世界(それは社会がそれを望んだ結果ですしね)ではこういうことはどうしても起こりうる.問題は分かっていても手が出ない,ということも.
 
でもやっぱり,「使えるものは一昔前に比べればずっと増えた」ことは間違いない.あるものは最大限使っていきたい,との気持ちを新たにした.
 

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2012年6月25日 (月)

個人でもできる降水量の測り方 -やや正確に-

 ある程度正確な降水量を、簡単に観測するための道具として、いろいろな簡易雨量計が提案されているが、市販されているものはないようである。筆者が試作した簡易雨量計は、科学実験用のポリエチレン製ロートの管の部分に、カーステレオなどの防振用として市販されている粘着テープを巻きつけ、清涼飲料水の1.5リットル入りペットボトルに取り付けたものである。これに貯まった降水を、100mlメスシリンダーで計測し、次式によって降水量に換算する。

 P=(V/πr^2)*1000

  P:降水量[mm]
  V:観測値[ml]
  r:ロートの半径[mm]

 この簡易雨量計は、一般的な転倒ます式雨量計との比較観測の結果、降水量10mm以上の場合では、転倒ます式雨量計に対する観測誤差が±10%以内となった。降水量の少ない時には、転倒ます式雨量計の観測値にもばらつきが生じ易いことを考えると、この簡易雨量計は豪雨時などにまとまった雨量を観測するには十分実用的である。しかし、簡易雨量計の観測値を元に月降水量や年降水量を算出するには注意が必要である。

 簡易雨量計の材料のうち、ロートとメスシリンダーは理化学器材専門店のほか、薬局などで購入できる。店頭に揃えている薬局は多くないようであるが(96年5月に長野県伊那市内で調査したところ、薬局薬店全27店中、常備は1店のみ)、取り寄せることは多くの場合可能なようである。学校の理科担当教員に問い合わせることも有効かと思われる。

 なお、降水量は、測器による誤差以上に、測器の置かれている条件による観測値への影響が大きな問題となる。屋上などの高所や、障害物に囲まれた場所などでは降水量がかなり少なめに観測される場合がある。なるべく見通しのいい平らな場所で観測することが望ましい。これは、簡易雨量計であれ、市販されている雨量計であれ、同様の注意点である。

Srgpart
簡易雨量計の材料
Srg
比較観測中の簡易雨量計

関連記事:降水量って何ですか

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個人でもできる降水量の測り方 -ごく簡単に-

 もっとも簡単な降水量の観測方法としては、茶筒などのような、円筒形で底が平らなの容器を屋外に出して降水を貯め、貯まった降水の深さを定規等で計測する方法が挙げられる。しかし、1mm単位を正確に読み取ることはなかなか困難である。また、円筒形の容器というものも、意外に身近なところには無い物である。たとえば、洗面器などは、多くの場合上面が底面より面積が大きい形状をしているので、降水観測には不適である。

 阪神大震災後に、神戸地区の灘五郷酒造組合加盟の酒造メーカー各社から、日本酒のワンカップのラベルに目盛りを書き込んだ「目盛り付コップ酒」(通称:ワンカップ雨量計)が市販されたことがあった.ラベルの位置の制約により、20~30mm程度の強い雨でないと観測できないのが残念だが、これも一つのアイデアではあろう。残念ながら「ワンカップ雨量計」は、最近ではほとんど見かけることがなくなった.

 しかし,似たようなものは自作できる.ワンカップを活用するのであれば,ワンカップの底面が0になるように,カップの側面に定規をあて,1cmごとに水平方向にマジックなどで線を引けば,10mmごとに目盛りのついた簡易雨量計となる.

 なお、降水量は、測器による誤差以上に、測器の置かれている条件による観測値への影響が大きな問題となる。屋上などの高所や、障害物に囲まれた場所などでは降水量がかなり少なめに観測される場合がある。なるべく見通しのいい平らな場所で観測することが望ましい。

Onecup1
「ワンカップ雨量計」の外観(菊正宗)
Onecup3
ラベルの拡大図

関連記事:降水量って何ですか

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2012年3月12日 (月)

袋井市の津波対策施設と御前崎の津波避難タワー

昨日3月11日に訪問した袋井市の津波対策施設と,御前崎の津波避難タワーの写真を整理しました. http://goo.gl/photos/ql50fTa4zo 

外階段を建設して津波避難ビルに指定されたコニカミノルタケミカル.中を見学させていただきました.かなりいろいろ考えられている.この写真から7枚→ http://goo.gl/photos/bsmIfvBAar

袋井市湊 津波避難用高台(盛土)建設候補地 http://goo.gl/photos/1WFRzUV6wp

御前崎市津波避難タワーの「利用上の注意」.かなりコワイことが書いてありますよ. http://goo.gl/photos/vXllp4HssP

避難タワーから100mほどのところには斜面があり,その後方は標高40m以上の高台.多分いろいろ考えてのこととは思うけど,避難階段整備が先のような気もしなくもないが・・・ http://goo.gl/photos/kJtO7im1IQ

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2012年3月 5日 (月)

「災害は忘れられるもの」を前提に考えていかないと

3月3日は昭和三陸地震津波(死者・行方不明者3064人)の発生した日です.ツイッター上ではいくつか言及している人がいましたが,マスメディア上での取り上げはほぼ皆無.大きな被害が出た災害でも「わすれない」ことは難しいもの.災害は「忘れられるもの」だということを前提に,いろいろな対策を取る必要があるのではないでしょうか.

牛山のツイートを中心にまとめました.

http://togetter.com/li/267478

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2011年2月18日 (金)

tenki.jpのお天気ブログパーツが異様に便利な件

最近あまり確認していなかったのですが,tenki.jpのお天気ブログパーツ http://bit.ly/hI9u7s が異様に便利であることに気がつきました.リアルタイムの天気予報や気象情報を自分のwebやブログに張ることは,もはや全く珍しくも何ともなくなりましたが,筆者の必要性からすると,「今変化している気象情報」ではなくて「過去の特定の時点の気象情報」を(自分で作図せずに)掲示できることの方に関心があります.

気象情報に限らず,災害関連情報は動的に変化していきますが,「過去の特定の時点の情報」は,その状況が変わったら「もう要らない情報」となるわけではありません.どうも「古い情報=不要な情報」ととらえられる向きがありますが,過去の特定時点の情報は,大げさに言えば「歴史的資料」です.ましてや気象データに関していえば,過去のデータは「気象統計値」であり,どんどん捨てていくことなどあり得ないことです.

気象庁webでは現在,過去の観測データを多数参照することができます.しかし,数値データのアーカイブは進んでいるものの,分布図などの図表データのアーカイブは十分とは言えません.tenki.jpでは,2008年以降ではありますが,天気図,アメダス分布図,解析雨量,衛星画像などについて,「過去天気」としてアーカイブされ,しかも任意日のデータをhtmlで取得することが可能になっています.これを使うと,こんなこと http://bit.ly/i3gRs5 が簡単にできます.アニメーション化することも可能で快適です.

ただ,多少挙動が変なところがあります.アメダスの再生ボタンを押すと,表示した過去の日時のアニメーションではなくて,今日のアニメーションが再生されてしまいます.雨雲の動きも,webでは24時間分再生されるのが,2時間分のみとなってしまいます.いずれも,分布図の部分をクリックしてtenki.jpのサイトに飛ぶと,災害当日の過去24時間分を再生できますから,手の打ちようがないわけではないのですが.

筆者が整備している「リアルタイム豪雨表示システム」http://disaster-i.net/rain/ は,分布図のアーカイブも目的として運用しているものですが,基本的に10年前の技術そのままで動かしており,あまりにも時代遅れなものになりつつあります.そろそろ役目を終えたのかも知れないと思い始めました.

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2008年10月13日 (月)

防災と図書館

「図書館の防災」の話ではありません.「図書館『と』防災」です.

ACADEMIC RESOURCE GUIDEの岡本さんが,そのブログで拙著「豪雨の災害情報学」の書評を書いてくださっています.

牛山素行著『豪雨の災害情報学』読了
http://d.hatena.ne.jp/arg/20081011/1223715474

同記事では過分なお褒めをいただいていますが,非常に新鮮に感じたのが,

図書館やアーカイブズが災害の記録と記憶についてどのような貢献ができるのか、という観点でも議論を深められるだろう。言うなれば「防災支援」の可能性である。

というご指摘でした.

筆者は以前から,過去に起こった災害を知る,学ぶ事の重要性を声高に言っていますが(ただし,過去の事例ばかりを学んでもいけないと思っています),その場面で図書館が機能を発揮するというのは,頭にありませんでした.

しかし,言われてみれば,図書館はまさに過去の情報を調べたり,あるいはさらに積極的に,展示・講座等でいわゆる「普及」をするためにうってつけの場所です.特別な場所にしか存在しないという訳でもなく,全国津々浦々に存在しているという点も大変心強い存在です.

私自身,災害関係の現地調査に行った際に,少しでも時間的余裕があれば現地の図書館に立ち寄って,災害関係の資料を探します.防災について考える上で図書館が役割を果たすという話は,大変納得がいきます.具体的なアイデアがあるわけではありませんが,今後,心にとめておきたいと思います.

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2007年4月28日 (土)

ハザードマップポータル

国土交通省が,「ハザードマップポータル」というページを開設しました.

国土交通省ハザードマップポータル
http://www1.gsi.go.jp/geowww/disapotal/

全国の市町村別に,どのようなハザードマップが公開されているかを調べることができます.また,ネット公開されているハザードマップにはリンクが張られています.これまでも類似のページはないでもなかったのですが,なかなか便利なものになりました.

無論,フォローできないハザードマップは出てきます.たとえば,岩手県,宮城県では津波浸水予測図(ほぼハザードマップと言って問題ありません)がweb公開されていますが,これは今回のハザードマップポータルからはリンクされていません.よそのページからちょっとリンクがしにくいページ構造の為なのかな,とも思います.

あるいは,岩手県では

岩手デジタルマップ
http://gisweb.pref.iwate.jp/iwategis/readMe.jsp

というところから,急傾斜崩壊危険箇所などの表示ができます.これも上記のポータルには触れられていません,が,これも無理もないことだと思います.これはいわゆるwebGISで,たまたま岩手を例に挙げましたが,各地で見られます.見る側からするとハザードマップですが,この種のページは,かなり上位側の入り口以外は他のページからのリンクが困難です.

情報整備をする方々は,「使いやすいシステムを,分かりやすいシステムを,見やすいシステムを」というふれこみで,各地で様々な「工夫」をされています.無論,その努力を否定するつもりはありませんが,結果的に「ハザードマップ」という一つの目的のために,使い方がてんでに異なる無数の「システム」が存在していることは事実でしょう.

少しうれしかったのは,国土地理院の土地条件図も「ハザードマップの仲間」だということが認知されてきたのか,このポータルに含まれていたことです.土地条件図は,「読める人さえいれば」大変有力なハザードマップになります.

いずれにせよ,最も重要なのは「ハザードマップを読める人」の存在でしょう.「どなたにも分かるようなハザードマップ」は理想でしょうが,空想のような気がします.不特定多数を対象とするのではなく,まずは,「ハザードマップを読んでもらわないと困る人」に徹底的に読んでもらうことが必要なのではないでしょうか.

全国のハザードマップのポータル開設(レスキューナウの紹介記事)
http://rescuenow2.cocolog-nifty.com/bousai/2007/04/post_5601.html

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