降水量の「激しさ」は絶対値では表現しにくい
7月22から23日の豪雨では,「降り始めからの雨量が1200mmを超えた」などと報じられた.そのひとつは,鹿児島県の紫尾山で18~23日に1237mmとなった.22~23日は683mmで,同地点の48時間降水量の1979年以降最大値が581mmなので,確かにやや大きな値である.
一方,もうひとつの「1200mmを超えた」観測所として,宮崎県のえびのがある.18~23日に1264mm,22~23日に829mmなので,大きな値のように見えるが,えびのの48時間降水量の1979年以降上位3位は1207mm,960mm,907mmで,今回の記録は上位3位にもならない.更にさかのぼれば,1971年に48時間1434mm,72時間1541mmなどの記録も持っている.降水量の「激しさ」は,絶対値の大きさではうまく表現できない.
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