一関遊水地付近を訪問
昨日12月10日,学内の他の先生による1年生向け演習の一環として行われた現地見学に同行し,岩手県一関市の一関遊水地付近を訪れてきました.
一関遊水地付近は,施設,現場ともいろいろと見所があるのですが,今回初めて訪れた「柳之御所資料館」が案外興味深く感じました.
柳之御所資料館(平泉町教育委員会)
http://www.town.hiraizumi.iwate.jp/scripts/hiraizumi/html/yakuba/yanagino_gosyo/siryoukan.htm
柳之御所資料館(国土交通省・あいぽーと)
http://www.iport.jp/link/kitakami/mizube/yanagi.htm
施設の呼称からは想像しにくいのですが,施設の半分は一関遊水地とその関連施設(周囲堤,バイパス,橋梁など)に関する展示でした.ことに驚いたのが,一関遊水地付近の立体地図模型.模型そのものはありがちなものですが,地形の再現性が非常に精密でした.一関遊水地は,水田が広がり一面の平地に見えますが,北上川河床から周囲堤付近までの比高は10m程度あり,一部には段丘崖らしい樹林帯の残存も見られます.ここの立体模型では,それらの細かな地形が再現されていました.
国土地理院地図閲覧サービス
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.aspx?id=58413100&slidex=2000&slidey=400
一関遊水地は,周囲堤の工事がほぼ終わり,遊水地内の農地への浸水に対応した「小堤」の工事が始まっているところです.事業開始から30年余,事業のきっかけとなったカスリーン・アイオン台風から起算するとまもなく60年.「ハード対策には長い時間が必要」ということをあらためて感じさせられます.
※筆者はハード防災対策を否定する気持ちはけっして持っていません.
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