ハザードマップポータル
国土交通省が,「ハザードマップポータル」というページを開設しました.
国土交通省ハザードマップポータル
http://www1.gsi.go.jp/geowww/disapotal/
全国の市町村別に,どのようなハザードマップが公開されているかを調べることができます.また,ネット公開されているハザードマップにはリンクが張られています.これまでも類似のページはないでもなかったのですが,なかなか便利なものになりました.
無論,フォローできないハザードマップは出てきます.たとえば,岩手県,宮城県では津波浸水予測図(ほぼハザードマップと言って問題ありません)がweb公開されていますが,これは今回のハザードマップポータルからはリンクされていません.よそのページからちょっとリンクがしにくいページ構造の為なのかな,とも思います.
あるいは,岩手県では
岩手デジタルマップ
http://gisweb.pref.iwate.jp/iwategis/readMe.jsp
というところから,急傾斜崩壊危険箇所などの表示ができます.これも上記のポータルには触れられていません,が,これも無理もないことだと思います.これはいわゆるwebGISで,たまたま岩手を例に挙げましたが,各地で見られます.見る側からするとハザードマップですが,この種のページは,かなり上位側の入り口以外は他のページからのリンクが困難です.
情報整備をする方々は,「使いやすいシステムを,分かりやすいシステムを,見やすいシステムを」というふれこみで,各地で様々な「工夫」をされています.無論,その努力を否定するつもりはありませんが,結果的に「ハザードマップ」という一つの目的のために,使い方がてんでに異なる無数の「システム」が存在していることは事実でしょう.
少しうれしかったのは,国土地理院の土地条件図も「ハザードマップの仲間」だということが認知されてきたのか,このポータルに含まれていたことです.土地条件図は,「読める人さえいれば」大変有力なハザードマップになります.
いずれにせよ,最も重要なのは「ハザードマップを読める人」の存在でしょう.「どなたにも分かるようなハザードマップ」は理想でしょうが,空想のような気がします.不特定多数を対象とするのではなく,まずは,「ハザードマップを読んでもらわないと困る人」に徹底的に読んでもらうことが必要なのではないでしょうか.
全国のハザードマップのポータル開設(レスキューナウの紹介記事)
http://rescuenow2.cocolog-nifty.com/bousai/2007/04/post_5601.html