7/28豪雨・親水公園の防災対策
2008年7月28日の停滞前線による豪雨災害に関するメモ
http://disaster-i.net/disaster/20080728/
より.
いうまでもないが,親水公園は河道内にある.河道内とは「堤外地」であり,基本的には防災対策の対象外のエリアである.したがって,大前提としては,親水公園は,遊園地などの一般的な意味での「公園」とは少し異なり,少なくとも居住エリアに比べれば,災害リスクの高い場所であるということを,我々利用者は心に留めておく必要があろう.今回の痛ましい犠牲者の存在は,我々にそのことをあらためて警告してくれたように感じられる.
しかし,だからといって,親水公園は危険な場所だから近づかないようにする,というのも少し話が違うように思われる.一つの方策としては,「親水公園は川の中である」,「川の中であるから,時には危険なこともある」という情報を,看板などいろいろな形で提示するというやり方が考えられる.情報提示といっても,単に危険であることを告げるだけではなく,普段の様子と出水時の様子を写真で並べて掲示するなど,「自然についての学習」といった色彩を持たせることが効果的ではなかろうか.
何らかの警報システムの導入,という声も出てきそうである.水位が上昇していることを警告するだけが目的であれば,通常の水位計より簡易な機材が利用できるので,可能性はある.しかし,対象となる場所の多さや,日常的なメンテナンスを考えると,あまり現実的とは思えない.
利用者側の手間をいとわない,という前提であれば,「川の防災情報」(携帯版)に代表されるwebや携帯電話で公開されている河川水位情報やレーダー雨量情報を利用するという方法もある.筆者の調査では,河川の水位が詳細に公開されていることは,ほとんど周知されていない.
牛山素行・吉田亜里紗・國分和香那,2008:豪雨防災情報に対するインターネット利用者の認識,水工学論文集(CD-ROM),No.52,pp.445-450.
http://disaster-i.net/notes/20080305_0075.pdf
川で遊んでいて,少し雲行きが怪しくなったら河川情報を見る,というのは,必ずしも現実的な光景とは思えないが,一つの理想的な方向としてはあり得るのではなかろうか.
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