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2008年8月30日 (土)

市民からの通報システムは機能しなかったらしい

定点観測システム機能せず 名古屋では大雨被害通報5件止まり
http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20080830/CK2008083002000046.html?ref=related

これは関心のもたれる話です.名古屋市で,あらかじめ登録されている「通報者」から災害時の情報を集めるシステムが稼動していたと言う話は以前から聞いていましたが,今回の豪雨ではその通報は5件にとどまったという記事です.まあそんなものだろうな,という印象を持ちます.

今回の事例は深夜におこっているため,このような通報がなされにくかった面はかなりあるでしょう.しかし,このような双方向の災害情報システムがなかなか機能しないということは,当方も以前から具体例を挙げて指摘しているところです.積極的に通報したいという人がいても,通報すべき事象がそういった人の周囲で起こるとは限らないということもありえます.

双方向情報交換が比較的機能した例として,2005年台風14号災害時の宮崎市がありますが,あの事例も,「整然と運用された」とは思いますが,「どこで,何が起きている」といった,災害時の対応につながるような情報は必ずしも多くはありませんでした.

いつもの話ですが,さまざまな情報システムはそれぞれが,on of them であると考えるべきで,一つ一つを取り上げて役に立った,役に立たないと決め付ける必要はないと思います.

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