緊急地震速報に関するアンケート・結果速報を公開
下記報告書を公開しました.
2008年6月14日岩手・宮城内陸地震および
2008年7月24日岩手県沿岸北部の地震経験地域を対象とした
緊急地震速報に関するアンケート調査報告書
http://disaster-i.net/notes/080815report.pdf
調査結果の主な内容は以下の通りです.
●背景・調査手法
- 2008年7月24日,2008年6月14日にそれぞれ最大震度6強の地震に見舞われた,岩手,宮城県を対象に,緊急地震速報などに関するアンケート調査を行った.
- 調査は,インターネットを通じた社会調査サービスであるgooリサーチ(NTTレゾナント株式会社・株式会社三菱総合研究所 共同運営)を利用した.2008年8月6日~7日に,岩手県,宮城県在住者と,比較目的で大阪府在住者に依頼メールを配信し,3県それぞれ170件,計510件の回答を得た.
- 回答者は20代~40代の青壮年に偏っている(84.1%).過半数が1週間あたり平均10時間以上のネット利用者で,情報リテラシーが比較的高いと考えられる回答者.
●選択式設問から
- 緊急地震速報の名称,内容については,8割以上(85.5%)の回答者が理解しているが,曖昧な理解をしている回答者も少なくない可能性がある.
- 緊急地震速報は一般論としては役立つと考える回答者が8割弱(76.7%)だが,自分自身で活用できると考える回答者は約5割(49.1%).
- 6割以上(63.3%~79.9%)の回答者が,緊急地震速報によるメリットを期待するとともに,デメリットに対する懸念も持っている.
- 地域による回答の差は全般に不明瞭だった.
●自由回答から
- テレビやラジオをつけていないと緊急地震速報を受信できないことを問題点として指摘する声が目立つ.
- 携帯電話の基本機能(無料)として緊急地震速報が受信できることがよく知られていない可能性がある.ただし,マナーモードで気がつきにくいなどの問題もある.
- 技術改善で緊急地震速報をもっと速く伝えることを期待する声もある.
- 落ち着いて行動できた,など若干の具体的効果も挙げられたが,揺れの直前に伝えられてもどうしようもないことや,かえって焦るなどの問題点も挙げられた.
●コメント
- 緊急地震速報は,震源近くで発表が間に合わないことはその原理上当然で,これは誤報でもミスでもなく,技術改善による克服も期待できない.過度な期待(逆に過度な失望も)を持たず,様々な災害情報の一つとして活用していくことが望まれる.一般論としては期待する意見が多いが,個人としては活用に不安の声が少なくないことや,短時間では何もできないとの声があることも注目される.
- 本報告書は速報としてとりまとめたものであり,今後修正される場合がある.
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