今週末の4月24日(金)~25日(土)に,静岡市で「震災対策技術展/自然災害対策技術展」というイベントが行われます.
http://www.exhibitiontech.com/etec/sizuoka.html
このイベントは,毎年各地で行われており,以前仙台会場で関わった経験があります.
https://disaster-i.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/105_b995.html
今回は,この中で行われるシンポジウム「最近の豪雨災害と災害情報をめぐって」のコーディネートを仰せつかりました.私を含む3名の講師から話題提供を行いたいと思っています.概要を以下に示しますので,ご関心をお持ちの方はお越しください.
1.最近の日本の豪雨災害と災害情報を巡る諸課題
講師:静岡大学防災総合センター 准教授 牛山素行
内容:要旨:近年のわが国では、雨量、水位情報をはじめとした豪雨防災情報が非常に充実しつつある。その一方で、これらの情報が認知されない、認知されても利用されない、逆に依存されすぎるなど、様々な問題が生じている。また、豪雨による人的被害についても、災害時要援護者に被害が集中しているなど単純なとらえ方がなされがちだが、必ずしも適切な理解ではない。各地での実例を紹介しつつ、豪雨災害情報を最大限に活用して被害軽減に結びつける方策について考えてみたい。
2.豪雨災害時の警報と避難行動に関する住民調査の現場から(仮題)
講師:群馬大学大学院工学研究科 教授 片田敏孝
内容:豪雨災害時には、しばしば「避難勧告の遅れ、伝達の失敗」が批判されることがあるが、実際には避難勧告などの情報を受け取っても、避難行動をとらない住民が少なくないことが、現実かつ深刻な問題である。伝達システムの高度化、情報用語の改変などといった表層的な「改善」にとどまらず、情報利用者が納得・理解して避難行動をとるためにはどうしたらよいか、各地での調査結果を踏まえて議論する。
3.静岡県における集中豪雨の特性 ~注意報、警報の新たな取り組みについて~
講師:静岡地方気象台技術課予報官 遠山忠昭
内容:狩野川台風や七夕豪雨など、県内に発生する集中豪雨の気象特性、地域特性について紹介する。また、このような気象災害に対し、平成22年度に向けて気象庁が取り組んでいる「災害との関連性の高い指標を利用し、市町村単位で発表を行う新たな大雨、洪水注意報・警報」について紹介する。