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2010年4月 7日 (水)

ワークショップの効果に関する論文を公開

下記の論文を公開しました.

牛山素行・吉田淳美,2009:津波避難場所の観察にもとづく地域防災ワークショップ効果検証の試み,自然災害科学,Vol.28,No.3,pp.241-248.
http://disaster-i.net/notes/2009JSNDS28-3a.pdf

「防災ワークショップを実施した地域は,外観上何か変化するのだろうか?」という極めて素朴な問題意識にもとづく研究です.以前に,

牛山素行・吉田淳美・柏木紀子・佐藤聖一・佐藤庸亮,2009:非居住者を対象とした防災ワークショップの参加者に及ぼす効果の分析,自然災害科学,Vol.27, No.4,pp.375-385.
http://disaster-i.net/notes/2009JSNDS27-4.pdf

という論文を公開しています.この論文はワークショップ参加者の参加前,参加後の考えの変化をアンケートを用いて調べるというオーソドックスな方法論を用いていますが,今回公開した論文は,それとは全く違った方法での効果検証を試みたものです.

無論,ワークショップの効果はここで観察したような,形に表れるものだけではないことは承知しています.三陸地方では細かな避難場所がすでに多く決められており,沿岸部で防災ワークショップを行うと,避難場所に関する話題・課題がよく出されることから,そこで話題に上る「改善策」が実現するのかどうかが観察可能ではないかと考え,このような調査をしたものです.

この研究も,厳しいご批判を受けそうです.「変化を傍観するのではなく,手助けをしてあげないのか」と.

ご批判に対しては言葉がありませんが,私は,私にできることを,私が責任を持ってできることをやっていくだけです.

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