毎日新聞で報道されていました(5/22)
5月22日付け毎日新聞では,「市町村警報」に関する当方のコメントが紹介されていました.
繰り返し指摘しているように,情報の高密度化→情報量の増大→情報伝達システムの能力向上が必要→システム末端の利用者も能力向上が必要,という構造になっています.
私は「だから利用者は努力して能力向上せよ」というつもりはありません.我々人間の能力は,機械のように突然向上することは無理です.我々自身の情報処理能力に応じた「選択」,あるいは「分担」が必要だと思っています.
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気象庁:市区町村単位の気象警報、TV・ラジオ速報せず 「情報量膨大で住民混乱」
◇27日開始
気象庁が27日に開始する大雨や洪水などの気象警報・注意報の市区町村単位での発表について、在京のテレビ、ラジオ局のほとんどはテロップなどによる速報をしないことが分かった。情報量が膨大になり「かえって視聴者の混乱を招く」ことが理由。気象庁は警報の細分化で自治体などによる防災対応の迅速化を期待するが、市民に直接伝える手段が課題となりそうだ。
気象庁によると、警報・注意報は現在、各都道府県を「県南地域」「23区東部」など5~6カ所程度に分けた「2次細分区域」ごとに発表している。テレビ、ラジオ各局は管内の地域に警報が出た場合、速報している。
市区町村単位の発表は27日午後1時開始。発表区分けは、従来は全国で375地域だったが、1777地域と約5倍に増える。発表回数も1・5倍程度に増える見込み。台風などで広範囲に警報が出た場合は、情報量が膨大になる可能性があり、気象庁は2次細分区域単位の情報も引き続き配信する。
在京の民放キー局は全5局が市区町村単位の速報はしない方針。日本テレビは「警報の範囲が広いと、視聴者は情報の洪水のような状態の中で知りたい市区町村を探さなければならなくなる」と説明。在京のAM、FMラジオ計6局も大半が従来通り、2次細分区域単位の速報を続ける。
一方、NHKは「対象の市区町村の数や時間帯によっては2次細分区域の速報にとどめる場合もある」としている。
牛山素行・静岡大准教授(災害情報学)は「市区町村単位の警報は、自治体など防災関係機関にとっては避難勧告の発令・解除の判断が早まるなどの点で有効だが、市民生活にどう役立てるかが問題だ」と指摘する。
気象庁気象防災推進室は「ホームページなどで警報・注意報を確認できることを周知するほか、住民に気象防災情報を配信する自治体のメールサービスの普及も促したい」としている。【福永方人】
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