毎日新聞で報道されていました
5月5日付け毎日新聞に当方のコメントが紹介されていました.
ハザードマップは有力な資料ですが,「頑なに読み取るもの」ではありません.情報として活用するためには,独りよがりに見るのではなく,様々な専門家とともに利用することが重要です.
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備える:津波対策/3 ハザードマップ、未策定多く
「ハザードマップをきめ細かく作るべきだ」「普段からハザードマップをきちんと用意いただきたい」。4月21日に開かれた中央防災会議後の記者会見で、中井洽防災担当相は「ハザードマップ」という言葉を繰り返し口にした。
津波で想定される浸水区域などを示し、避難の判断などに大きな役割を果たす「津波ハザードマップ」。静岡大防災総合センターの牛山素行准教授(災害情報学)は「どこの堤防が切れるかで被害場所が大きく変わる洪水と比べ、津波は被害を想定しやすい。ハザードマップは危険な場所を検討するのにとてもいい資料だ」と話す。だが、市町村の津波ハザードマップの公表状況が分かる国土交通省のハザードマップポータルサイトを見ると、未策定を表す白い部分が目立つ。
市町村がハザードマップの策定に踏み切れない理由として挙げられるのが財政難だ。過去に津波被害の経験がありながら、沿岸7自治体中4自治体が未策定という秋田県は「要請しているが、被害想定が難しく経費も掛かると二の足を踏んでいるようだ」と話す。
その一方で、住民と一緒になって津波ハザードマップを作り上げた市町村もある。千葉県は06~08年度、県内の16市町村で「津波ハザードマップ作成ワークショップ」を開催。県作成の浸水予測図を基に、住民たちが避難路などを意見を出し合いながら書き込んでいった。参加した館山市の担当者は「地域の事情を職員よりよく知る地元の人が持つ情報を盛り込んだマップができた」と満足げだ。
ただし、ハザードマップがあればいいというものではない。ワークショップで講師を務めた市民防災研究所(東京都江東区)の細川顕司事務局長は「ハザードマップ作りは、津波被害を考えるきっかけ。完成したマップを基に、自分の住む家や地域は津波が来たらどうなるのかを話し合う機会を設けることが必要」と指摘。牛山准教授も「ハザードマップはあくまで目安で、それ以上の被害になることもあり得る。専門家を交えたりして、マップの読み方を学ぶことが重要だ」と話している。【飯田和樹】=つづく
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