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2010年7月21日 (水)

毎日新聞で報道されました

今梅雨期の豪雨に関しての当方のコメントが,7月17日付け毎日新聞に紹介されました.

時間帯別の被災状況は,以前から集計したいと考えている観点ですが,かなり情報として曖昧な部分が多く,まだ行っていません.帰宅時間帯の遭難が多いのでは,というのは犠牲者の情報蓄積をしていての印象です.

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豪雨:岐阜・八百津3人死亡 「雨が憎い、残念」知人、唇かみ

 観測史上に残る激しい雨を降らせた岐阜県の豪雨から丸一日が経過した。3人が暮らした民家を押し流した八百津町の土砂崩れ現場では、16日夜までに3人全員の遺体が土砂の中から見つかり、懸命の救助作業を続けた人々は一様に肩を落とした。一方、急激な増水で乗用車の3人が行方不明になっている可児市の現場周辺では、不明者の捜索が夕方で打ち切られた。17日早朝に再開する。家族の安否を気遣う人々は、重い足取りで帰宅した。

<中略>

 ◇冠水でエンスト、近づかず避難を
 可児市土田の可児川にかかる虹ケ丘橋付近で行方不明になった男女3人は、いずれも冠水した高架下を車で通りかかり、被害に遭ったとみられる。豪雨災害に詳しい静岡大防災総合センターの牛山素行准教授(災害情報学)は「冠水は車がエンストする可能性があり、近づかず避難してほしい」と指摘している。
 牛山准教授の調査によると、04~09年の国内の洪水被害による死者の8割は車や徒歩による移動中。乗用車は20~30センチの冠水でエンジンが停止するといい、乗用車で冠水地帯に突っ込んでしまい被害に遭うケースは少なくないとみられる。
 15日夜、可児市の現場を車で通りかかった男性(34)によると、高架下道路は午後7時40分ごろ約20センチ冠水。その後、エンジンが止まり立ち往生、高架下に濁流が流れ込んだ。
 牛山准教授は「高架下は特に浸水しやすく、水が流れ込んだら打つ手はない」と話す。
 増水が午後8時ごろと、帰宅時間と重なったことも被害を広げた。
 牛山准教授の調査では夜の被害が多いといい「早く家に帰りたいと思うが、冷静になり、冠水場所に近づかないことが重要だ」と訴えた。【中村かさね】

<中略>

 ◇想定以上の増水、30分間で一気に--高架下の市道
 3人が行方不明になった可児市土田の名鉄広見線高架下の市道は、同市が06年に作成した洪水ハザードマップで「危険な地下道」に指定していた。しかし、想定以上の急激な増水に対処できなかったとみられる。
 市土木課によると、15日夕の豪雨を受け、午後7時ごろ職員が現場を巡回。その時は排水ポンプが正常に作動し通行に支障はなかったという。しかし同7時25分ごろ、冠水時などにポンプの異常を示す自動通報が同課に入り、ポンプの管理委託会社の社員を派遣。同8時ごろ社員が現場に着いたが、既に市道は冠水し、車が流されている状態だったという。同課は「約30分の間に一気に増水した。可児川のはんらんした水が(約100メートル離れた)ここまで流れ込むとは想定外だった」と話した。同市道は国道41号から可児市街に抜ける近道のため、周辺住民らが通勤などでよく利用する。だが、15日夜に現場周辺に居合わせた同市の男性会社員(34)は「雨の日は通行を避けた方がいいと知人から言われていた」と話す。男性によると、現場の市道脇には冠水を知らせる赤ランプが設置されているが、当時は点灯していなかったという。
 一方、岐阜県美濃加茂市の会社員男性(66)は「ポンプで水をくみ上げているので多少の雨では冠水しない。これまで通行止めになったことはなく、心配したことはなかった」という。近くに住む無職、渡辺公義さん(80)は「これからは大雨の時に市が通行止めにするなどの対応が必要では」と話していた。【黒尾透、稲垣衆史】

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