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2011年2月 4日 (金)

朝日新聞にコメント掲載

1月29日付け朝日新聞(全国朝刊)に,

(be report)電子化で高める地域防災力 地図かさね課題を議論

という企画記事が載りました.防災科研の長坂俊成さんらのグループが推進しているe防災マップの紹介が中心になっていますが,そのなかで筆者のコメントが掲載されています.私のコメントの後段に,京大の矢守先生のコメントも載っています.

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(be report)電子化で高める地域防災力 地図かさね課題を議論

<中略>

 ●専門と地域どうつなぐ
 地域の防災力を高める取り組みは、16年前の阪神大震災をきっかけに各地で盛んになった。自主防災組織づくりが推奨され、ワークショップなどの活動も広まった。
 前後して、ハザードマップなどの整備も進んだ。土木構造物によるハード対策の限界が認識され、情報は知らせるべきだとの考えも強まった。精度を高める研究も続く。
 ただ、どこまで現実の防災に結びついているか、との懸念もある。ワークショップ、学習会や訓練も、一過性だったり、それ自体が目的化してしまったり。特定の経験や教訓にとらわれれば、現実に合わないおそれもある。科学的知見を踏まえないと、よかれと考えた避難経路がかえって危険を招くかもしれない。
 ハザードマップにしても、使い勝手の限界がある。例えば洪水で示されているのは最大水深。実際は、ある場所から時間とともに広がり、引いていく。避難所へいつ向かうか、上の階でやり過ごすかという判断には使いづらい。
 最近は、ネットなどを通じてリアルタイムの災害情報も得やすくなった。静岡大防災総合センターの牛山素行准教授は「地域で情報を読み解ける人材が必要。特に豪雨や津波は事前の行動で被害を軽減できる」と話す。来年度から静岡県と、実務者を養成する新たな取り組みを始める。
 現場の模索は様々な形で続く。カードゲームで災害時の判断を模擬体験する活動に取り組んできた京都大防災研究所の矢守克也教授は「入り口は多様であっていい。専門家と住民をつなぐ場づくり、道具づくり、人づくりが重要で、地域の課題とともに防災を考えられれば」と話す。

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