「地震→校庭に避難→点呼」という訓練は見直そう
3月25日付朝日新聞
安全だったはずの小学校 思い出の品、今も捜す校長
http://t.asahi.com/1res
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北上川沿いに立っていた宮城県石巻市立大川小学校。津波は川をさかのぼり、子どもたちをのみ込んだ。「あの日」から、2週間。多くの児童と教員を失った校長は、子どもの姿を求めて避難所を回り、全壊した校舎を訪れては、思い出の品を今も捜している。
児童108人のうち、無事が確認されたのは31人。21人は遺体で見つかり、56人は安否が分かっていない。学校にいた教職員11人のうち、助かったのは男性教諭1人だけだった。柏葉照幸校長(57)は午後から年休で不在だった。
地震のあと、子どもたちは通学用のヘルメットをかぶり、校庭に整列していた。「点呼をしていた。避難しようとしてたんじゃないか」。地震の後、2人の孫を同校まで迎えに行った男性は言う。避難所にも指定されている小学校は、安全な場所のはずだった。
そこへ津波が来た。北上川を河口から5キロもさかのぼり、小学校の屋根を越えた。<後略>
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石巻市大川小学校
http://goo.gl/maps/cpOp
北上川放水路すぐ脇で標高5m以下.想定を越える現象だったことは確かで,この場所は地形的に裏山にすぐ逃げれるような有力な道がなさそうなので厳しいですが,しかし,悔やまれる事例です.
言いにくいことですが,「地震の後にはまず広場に集まって点呼」というステレオタイプ的な「訓練」は,津波リスクのある地域では適用できないことを強く言わなければならない時期が来たと思います.
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