震災で人を助けて犠牲となった人の話を道徳教材とすることに対する違和感
震災で人を助けて犠牲となった人の話を道徳教材とすることに対する違和感
http://togetter.com/li/247772
というまとめを作ったところ,大変多くの参照をいただきました.1/29 10時現在,59586 view.自分が作ったまとめの参照が万の単位になったのは初めてです.「注目のまとめ」「今週人気のまとめ」の上位にも上がりました.
このまとめは,下記報道(ここでは時事を挙げますが,他にもいくつかほぼ同内容の記事あり)に対して私が考えたこととそれに関係するツイートです.私のこの問題に対する考えはまとめをご覧いただくとして,要するに
「震災における重要な教訓となる一事実であり,記録される必要があるが,災害時の【規範】とうけとめられるような,道徳教材として使われることには違和感がある」
ということです.最終的にどう受け止めるかは,それぞれの考え方だと思いますが.
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南三陸の「天使の声」教材に=無線で津波避難呼び掛け―埼玉
時事通信 1月28日(土)14時55分配信
東日本大震災の大津波で、宮城県南三陸町の防災対策庁舎から無線で避難を呼び掛け続けた同町職員遠藤未希さん=当時(24)=を紹介する道徳用教材を埼玉県が作成する。県内の公立小中高約1230校に配布、4月から使用されるという。
遠藤さんは危機管理課の職員として町役場に勤務。震災発生時には、同庁舎の放送室から防災無線で町民に避難を呼び掛けていたが、庁舎ごと大津波にのまれ、39人の職員とともに犠牲になった。
新たに道徳用教材として作成されるのは約10ページの冊子。「天使の声」というタイトルで、そのうち2ページを割いて、「早く高台に逃げてください」と必死に町民に避難を呼び掛けた遠藤さんの放送内容や、防災無線のおかげで助かった町民の声などを紹介する。
震災後、町民らが遠藤さんの放送を「天使の声」とたたえていると聞き、タイトルにしたという。
県教育局生徒指導課の佐藤直樹主幹は「震災で人のために尽くした姿は外国からも改めて称賛されている。他人を思いやる心を育成したい」とコメント。一方で「決して自己犠牲を肯定する趣旨ではない。思いやりや責任感について考えてもらえれば」と話し、教え方などは各校の教諭に任せるという。
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