« 1980年代以降の豪雨・豪雨災害の経年傾向グラフ | トップページ | 災害は忘れられるもの-共通の教訓探り残そう »

2012年5月 4日 (金)

2012年5月2日~3日にかけての伊豆地方の豪雨ツイートまとめ

2日21時現在,AMeDAS天城山の24時間降水量が489mm.これは同地点の1976年以降2位の値を更新.最大値(627mm)の更新は可能性が低そうだけど,かなり大きな値であることは確か.1991年以降だと最大値となる.

2137伊豆地方の4市町に土砂災害警戒情報.これだけ降ればまあ当然.短時間の降水量がものすごく強いわけではなく,だらだら降り続けている状況.ここで短時間の強雨があると嫌な感じ.

AMeDAS天城山は,今のペース(1時間降水量30mm以上)であと3時間ほど降り続くと,24時間降水量の1976年以降最大値を更新する可能性も出てきた.

今のところ,かなり大きな24時間降水量になっているのがAMeDAS天城山に限られている.伊豆半島南東山間部の県雨量観測所では累加雨量300~400位になっているところがあるが,今のところは特別に大きいとまでは言えない.ただしこれから数時間の降り方で話は変わってくる.

ただし,伊豆半島南東部は,過去にたびたび土砂災害に見舞われ,人的被害を生じている.たとえば1976/7/11には下田,河津などで死者15人.この時AMeDAS稲取で日降水量466,天城山423.

最近,防災気象情報として「×年の××豪雨に匹敵する」という表現がイイ,という話が(気象庁から)出てきているけど,それはこういう感じで過去の災害と気象記録を合わせて提示することがイイ,という話だと思う.でも,難しいですよね.

今挙げたように,1976/7/11の天城山は日466mm.12日も104mmなので2日で570mm.で,この時は確かに近傍で目立った被害が出ている.降水量,特に山間部の観測所の記録と平地の被害を関係づけるのは結構難しい.

基本的に,(その地域にとって)たくさんの降雨があれば,雨による災害(洪水・土砂災害)が発生します.これが基本原則.どこそこで何ミリ降ったら必ずこうなる,といったきれいな関係はないけど,傾向としてはたくさん降れば災害は起きます.

ちなみに,AMeDAS天城山の24時間降水量1976年以降最大値627mmが記録された1983/8/17前後は静岡県では広域的に豪雨に見舞われ,全県での被害が死者0,全壊1,半壊15,床上浸水180.

結局,3時00分現在,静岡県:天城山で24時間降水量が過去最大値を更新.627.0(1983/08/17) →627.5.統計開始1976年.ということになった.

AMeDAS天城山の24時間降水量の最大は04時の649mm,72時間は今も増加中で,0850現在784.5.72時間約790というとものすごい記録のように見えるけど,AMeDAS全地点で見ればこれまでに少なくとも70回以上記録がある.

今回の伊豆地方での豪雨に伴う顕著な被害は今のところ報道では確認できない.静岡県からは「5月2日から3日の大雨による被害状況(第1報)」 http://goo.gl/kQsSX が出てるけど,ここでも特別に大きな被害は見られない.

静岡県の最終報.5月2日から3日の大雨による被害状況(第3報) http://goo.gl/yVqyR 人的被害無し,全壊,半壊,浸水家屋無し,一部損壊1棟.避難勧告も避難準備情報も出なかったようだ.

« 1980年代以降の豪雨・豪雨災害の経年傾向グラフ | トップページ | 災害は忘れられるもの-共通の教訓探り残そう »

災害」カテゴリの記事

無料ブログはココログ

ブログ内検索

Twitter