個人でもできる降水量の測り方 -ごく簡単に-
もっとも簡単な降水量の観測方法としては、茶筒などのような、円筒形で底が平らなの容器を屋外に出して降水を貯め、貯まった降水の深さを定規等で計測する方法が挙げられる。しかし、1mm単位を正確に読み取ることはなかなか困難である。また、円筒形の容器というものも、意外に身近なところには無い物である。たとえば、洗面器などは、多くの場合上面が底面より面積が大きい形状をしているので、降水観測には不適である。
阪神大震災後に、神戸地区の灘五郷酒造組合加盟の酒造メーカー各社から、日本酒のワンカップのラベルに目盛りを書き込んだ「目盛り付コップ酒」(通称:ワンカップ雨量計)が市販されたことがあった.ラベルの位置の制約により、20~30mm程度の強い雨でないと観測できないのが残念だが、これも一つのアイデアではあろう。残念ながら「ワンカップ雨量計」は、最近ではほとんど見かけることがなくなった.
しかし,似たようなものは自作できる.ワンカップを活用するのであれば,ワンカップの底面が0になるように,カップの側面に定規をあて,1cmごとに水平方向にマジックなどで線を引けば,10mmごとに目盛りのついた簡易雨量計となる.
なお、降水量は、測器による誤差以上に、測器の置かれている条件による観測値への影響が大きな問題となる。屋上などの高所や、障害物に囲まれた場所などでは降水量がかなり少なめに観測される場合がある。なるべく見通しのいい平らな場所で観測することが望ましい。
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