今後3週間以内に死者・行方不明者5名以上の豪雨災害が発生する確率は43%
梅雨末期はまとまった豪雨災害が発生する可能性がとても高くなります.今日からの7月中旬から下旬がまさにその「梅雨末期」.ざっくりとした集計ですが,数字で例示してみましょう.
気象庁資料により集計すると,1980~2009年の30年間で7月10~31日の間に,1府県あたり死者・行方不明者5名以上の災害が発生した年は13回(事例数は22),10名以上は10回(同12)でした.ここから単純に考えれば,7月中下旬に,犠牲者5名以上の災害が発生する経験的な確率は43%(13回/30年),10名以上ならば33%となります.
直近3年間でも,2011年新潟・福島豪雨(死者・行方不明者5名),2010年可児豪雨(同6名),2009年山口県防府豪雨(同17名)などがすべて7月中下旬.この時期にまとまった規模の豪雨災害が生じることは「当たり前」.何事もなければ「今年はよかった」というところでしょう.
巨大災害以外はもうどうでもいいかのような雰囲気を感じないでもないのですが,規模が中小規模でも,豪雨による災害は避けるための手立てもいろいろあるわけですから,要注意とは言い続けたいものです.
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