防災フェロー養成講座第三期受講生 まもなく募集開始です
静岡大学防災総合センターでは,文部科学省の科学技術戦略推進費による地域再生人材創出拠点の形成事業「災害科学的基礎を持った防災実務者の養成」として,静岡県と連携して,「ふじのくに防災フェロー養成講座」の人材養成プログラムを平成22年度から実施しています.
本講座は,自治体や企業等で災害に関する実務に従事している方をおもな対象に,災害発生後の「危機管理ノウハウ」にとどまらず,災害の事前予防を目指し,地域の災害特性を理解し,災害に関わる科学的情報を読み解ける,実践的応用力を身につけた人材を育成することを目標とします.
具体的には、i)最新の災害科学基礎知識(地震、豪雨などの自然科学的知識にとどまらず、災害時の人間行動など人文社会科学的知識も含む)修得を目的とする講義、ii)災害科学に関わる現地踏査、文献、データ収集、観測などを通じて得られた各種データの読解・処理作業などを行う実習・演習、iii)担当教員の個別指導(修了研修)を通じ,災害科学的基礎を背景とした実践的応用力を養います.受講者には,最終的に自らの課題をとりまとめ,学会など外部での発表を義務づけます.
講義・実習,とりまとめた課題の発表などが達成された段階で,静岡県より「ふじのくに防災フェロー」の称号が付与されます.
本講座の第三期(平成24~25年度)受講生の応募を,2012年12月28日~2013年1月14日の間受け付けます.詳しくは,下記のページをご覧ください.
ふじのくに防災フェロー養成講座
http://sakuya.ed.shizuoka.ac.jp/sbosai/fellow/
募集要項
http://sakuya.ed.shizuoka.ac.jp/sbosai/fellow/H24/H24-all.pdf
- 本講座の受講は,静岡県内在住者に限らず,全国どこに在住している方でも受講を受け入れます.第二期では東京都,岐阜県在住の受講生の方を受け入れました.
- この講座はいわゆる「防災好きな人」を対象と考えていません.防災に関する業務に現役の実務者として携わっている方が対象です.「自主防災組織」は「業務」とは考えていません.
- 行われる講義実習は,講演会のように講師の話を聞いていれば良いという形式のものではありません.計算,作図など,数値や物理的・質的データを用いた作業を伴います.
- 講義実習の中で,高校程度の数学,物理等の基礎知識が必要となる場合があります.
- 講義実習の中で,災害発生時の対応についてのテクニック,ノウハウといった内容はほぼ皆無です.防災に関わる自然科学,社会科学的な基礎知識が主な内容となります.
- 修了研修の成果は,学会等の学外の専門的な場で発表することを義務づけます.「活動報告」は学会での発表対象になりません.また,専門的な場では「熱心に取り組んだ」ことは格別評価の対象になりませんし,「熱い思い」はあっさりと批判されることもあります.
今年も積極的なご応募をいただければ幸いです.