« 居住地の風水害の危険性に対する住民の認識について | トップページ | 【気象情報アーカイブ】8/20 01:49 大雨と落雷に関する広島県気象情報 第2号 »

2014年8月28日 (木)

広島豪雨災害・死者・行方不明者数について(8/25時点の所感)

NHK報道から,広島豪雨災害犠牲者 goo.gl/6gJK2E および行方不明のおそれのある人 goo.gl/LoCMSS の年代が確認できる.NHK報道によれば,身元確認犠牲者46人,行方不明のおそれのある人28人,計74人.年代で分けると60代以上が38人(51%).人口構成比から見ると高齢者に被害が集中と言えるが,最近の全般的な傾向と比べると,今回の高齢者の比率はやや低いように思われる.

筆者調査の2004-2010年の風水害犠牲者387人対象の集計によると,犠牲者全体では60代以上が65%,土砂災害限定だと70%.今回は,近年の風水害としては,比較的青壮年層の犠牲者の比率の高い事例となった可能性がある.

筆者調査の詳細はこれ→ 牛山ら:年齢別にみた近年の豪雨災害による犠牲者の特徴,自然災害科学,Vol.30,No.3,pp.349-357,2011. goo.gl/lHTMdP

極めて暫定的な解析.2004-2011年の土砂災害犠牲者発生位置(1kmメッシュ)の人口と,その事例時の犠牲者数の関係.「都市部の土砂災害では犠牲者が多い」みたいな関係は見えない.やはりあまり単純なものではないね・・・ pic.twitter.com/P0JoLWTLdL

2004-2011年の土砂災害だと,都市部での発生というものがそもそもほとんどないので,傾向がわからない,という面は大きそう.また,犠牲者数が1kmメッシュで数人くらいなので,ちょっとした要素に引っ張られて傾向が見えにくいことも.人が絡む情報というのは,純自然科学的なデータよりさらに扱いが難しい.

先ほどあげた土砂災害犠牲者発生場所についての基礎資料は,これを書いた時に作ったもの→発生場所別に見た近年の豪雨災害による犠牲者の特徴,災害情報,,No.11, pp.81-89,2013. goo.gl/sMNhl

« 居住地の風水害の危険性に対する住民の認識について | トップページ | 【気象情報アーカイブ】8/20 01:49 大雨と落雷に関する広島県気象情報 第2号 »

平成26年8月豪雨」カテゴリの記事

無料ブログはココログ

ブログ内検索

Twitter