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2015年9月21日 (月)

平成27年9月関東・東北豪雨にともなう人的・家屋被害の概要

9月18日消防庁資料による,台風18号による大雨等による県別死者・行方不明者数.宮城,茨城,栃木で死者計8人(不明者は0)が生じた.死者・行方不明者8人以上の風水害は2005-2014の10年間のうち8年で生じている. pic.twitter.com/XFSCUPvExL

9月18日消防庁資料による,台風18号による大雨等による県別の全壊・半壊・一部破損・床上浸水家屋数の合計.これらの合計としているのは,一般的に,床上浸水から全壊・半壊に事後判定替えされるケースがかなりあるため. pic.twitter.com/RksKXbsbRc

9月18日消防庁による全壊・半壊・一部破損・床上浸水家屋数の全国合計は7277棟.2005-2014年でこれらが7300棟以上の事例は,2005年台風14号(15078棟),2006年台風13号(12083棟,ほとんどは暴風による一部破損),2011年台風12号(9508棟).台風18号による大雨等による全国の家屋の被害規模は,最近10年間と比較すると,数年に1回程度発生する規模と言えそうである.

9月18日消防庁による全壊・半壊・一部破損・床上浸水家屋数,この合計値が比較的多かった宮城県の市町村別数.宮城県ではこれら合計値が1000棟以上の市町村はなく,大崎市(205棟),大和町(122棟)などの値が多い. pic.twitter.com/uWkS6cN20V

9月18日消防庁による全壊・半壊・一部破損・床上浸水家屋数,栃木県,茨城県.常総市(4400棟)が飛び抜けて多い.他は小山市(932棟),栃木市(396棟),鹿沼市(328棟),境町(213棟)が100棟以上. pic.twitter.com/KMCR3KIDvv

2005年以降で全壊・半壊・一部破損・床上浸水家屋数が多かった2005年台風14号,2006年台風13号,2011年台風12号のなかで,1市町村で今回の常総市の4400棟を超える事例は確認できない.ただ,今回の値はまだ変動(減少または増加)する可能性があるので,これ以上は言及しない.

ただし,全壊・半壊・一部破損・床上浸水家屋数4400棟というのがこれまでに起こったこともない規模ということでは全くない.たとえば手元の資料では概数だが2004年台風23号の豊岡市約5000棟(兵庫県資料),2004年台風16号の高松市約6000棟(国土交通省資料)など.

2000年東海豪雨時の名古屋市だけの値がすぐ出てこないけど,消防庁資料によれば愛知県全体では全壊・半壊・一部破損・床上浸水家屋数の合計が26770棟.9/18現在の茨城県の値の5倍以上.

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