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2018年9月 2日 (日)

8月29~30日広島県内現地踏査雑感

 平成30年7月豪雨被災地の第6次現地踏査,今回はもっぱら広島県内.写真は8月29日.東広島市河内町下河内で,山陽本線と県道が,斜面崩壊と河川(沼田川)の側岸浸食の影響を受け,損壊した箇所.仮復旧が進んできた. この付近では通行中の車が川に転落し,複数名が犠牲となった可能性がある.避難とか様子を見にといったことでなく,ごく日常の移動中だった可能性が報じられている.避難or在宅という単純な話では無く,ごく普通の生活の中で突然難に遭うというケースも,珍しいことではない.痛ましい.

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 竹原市内でも死者4人の人的被害が生じている.いずれも土砂災害によるものとみられる.写真は竹原市東野町.この谷筋では土砂により複数の家屋が倒壊し,1人が死亡している.付近では所々崩壊地が見られたが,ここは少し離れたところからでもはっきり見える規模だった.

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 今回,面的にやや規模の大きな土砂流出が見られた印象があるのが呉市安浦町中畑.空中写真では,集落付近のほとんどが土砂に覆われ,複数の家屋の流失が読み取れる.地理院地図空中写真
 呉市安浦町中畑の現地写真.やはり,面的な土砂流出が見られる.この地区内で3人が死亡.ただし,流失家屋の関係犠牲者は1人.他の二人は屋外で遭難した模様である.

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 今回は島嶼部にも行ってみた.橋でつながっている倉橋島ではあるが.写真は呉市音戸町早瀬で,土砂災害により家屋が倒壊し2人が死亡.ここでは,谷筋の集落に上がる道が軽自動車すら通れない細く急で,こうした道が珍しくないことが印象的.この道で機敏に避難など,ちょっと難しかろう.

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 8月30日,呉市天応西条3丁目.土石流によると思われる被害.住家5棟程度が倒壊し,3世帯6人が犠牲となったと思われる.流失・倒壊に至らないが,損壊している家屋も複数見られる.

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 天応西条の被害は坂町小屋浦とよく似ている.上流側で土石流により家屋が損壊する被害.土石流が到達しない下流では,家屋が倒壊流失はしないけど,低所を中心に土砂濃度の高い洪水に見舞われて土砂が堆積する状況.

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 こちらは広島市安芸区上瀬野.ここはかなり大規模な土石流.写真奥に向かって道路が続き,左手には家屋があったのだけどえぐられるように侵食されている.元の様子が全く分からない.この場所ではないが,付近では2世帯4人が犠牲となっている.

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 もう少し上流側.土石流により,基礎を残して完全に家屋が流失している.住家3棟があったと思われるがすべて流失したと思われる.土石流の破壊力を示す典型的な光景という印象.地理院地図の空中写真はこちら

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