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2019年10月18日 (金)

これまでの風水害時における車移動中の犠牲者発生状況

台風19号災害犠牲者は,車で移動中のケースが目立ったのでは,という話を聞いたので,これまでの風水害時の屋外犠牲者の遭難状況を集計しました.

1999-2018年の風水害犠牲者1259人のうち,屋外での犠牲者は594人,これらを集計対象としています.土砂災害犠牲者は主に屋内で遭難,水関係犠牲者は主に屋外で遭難,という話は繰り返ししているところです.

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「屋外」犠牲者の形態を当方では,「移動中・車内」「移動中・歩行」「他屋外」に分類してます.「車内」には自動車の他,バイク,自転車,交通機関も含みます.「他屋外」とは,移動はしていないが,屋外にいて被災したケースで,移動していたかどうか不明瞭な場合も含みます.

「屋外」犠牲者全体では,「移動中・車内」は27%,「洪水」は57%に上りました.「河川」は「他屋外」が69%と多くを占めますが,これは川や水田などの様子を見に行ったようなケースを分類していることからかも.「洪水」「河川」を合わせて水関係全体で見ると,「移動中・車内」は33%となります.

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台風19号では,「洪水」「河川」といった水関係犠牲者が多かったようです(「洪水」が多い印象だがまだ明言できない).これまでの傾向では,水関係犠牲者の3割,「洪水」犠牲者では6割弱が「移動中・車内」なので,今回こうしたケースが目立ったことはこれまでの事例と整合的なのかもしれません.

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